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建通新聞社(静岡)
2009/08/03

【静岡】静岡労働局 建設業対象に初の自主点検

 静岡労働局は、県内建設企業約700社を対象に労働条件の自主点検を9月に実施する。県内では建設業を対象にするのは初めて。事業者自ら労働基準関係法令の順守状況を点検してもらうことで、自主的な改善を促す。現在、建設業向け自主点検表の作成とともに、対象企業の選定作業を進めている。点検結果を年内にまとめ、2010年度以降、集団指導や、個別監督を実施する方針だ。同局では、建設業界に対して自主点検への協力とともに、労働条件改善への一層の取り組みを呼び掛けている。
 同局では、3年サイクルでサービス業に自主点検を実施していたが、建設業に対しては従来、労働災害防止に重点を置いていたため、労働条件改善指導が必ずしも十分ではなかった。
 そうした中で、最近建設業から監督署への労働問題の相談が増加している、現場管理者の労災認定が出てきているといったことから、今回初めて建設業を対象とした自主点検の実施を決めた。
 対象は、ゼネコンだけでなくハウスメーカーや設備なども含め全業種を予定。具体的には、静岡県建設業協会会員を中心に、協会員以外の完工高の高い企業、大手建設企業など合せて約700社。これら企業に自主点検表を送付し、点検結果報告書の提出を求める。
 自主点検表は、関係法令の順守状況を事業者自ら点検し、問題点を自主的に改善してもらうもの。
 就業規則の作成や、労働条件の明示、所定労働時間、所定休日、時間外労働、年次有給休暇といった項目を設定。建設業で実施するに当たって、産業特性に合わせ、現場管理者の労働時間の把握の在り方といった項目を用意する考えでいる。
 今のところ、9月に自主点検を実施し、年内に点検結果をまとめ、10年度に集団指導を実施する。さらに、11年度には点検結果報告未提出だったり、集団指導にも参加しない企業に対して個別監督を行う方針だ。

建通新聞社 静岡支社