建通新聞社(中部)
2009/07/31
【愛知】歩切り廃止などを呼びかけ 中部公契連・4県公契連合同会議
入札契約適正化法の取り組み徹底をテーマに、中部公契連・東海4県公契連合同会議が29日に名古屋市内で行われ、国の機関や自治体など東海4県内の公共工事発注機関の契約担当課長など約200人が参加した。会議では総務省自治行政局行政課監査制度専門官の村川勝司課長補佐が講演。総務省が国土交通省とともに自治体へ発出した通知などの内容を説明し、周知徹底を要請した。特に6月12日に閣議決定し各自治体へ通知された「中小企業者に関する国等の契約の方針」をあらためて取り上げて、適正な価格での発注、歩切りの廃止や予定価格事前公表の取り止めなどを求めた。
また、「入札不成立(不調・不落)」の発生状況について、東海4県の公契連(公共工事契約業務連絡協議会)が共同でアンケート調査した結果を報告。それによると08年度の4県合計の発生件数は1189件で発注工事件数に対する発生率は3・2%。前年度より0・2ポイント低下したが、県によって大きな差があり、特定の地域で発生が多くなっていると分析した。案件ごとの理由までは明確になっていないことから、一律的な対策にせず入札案件ごとに不成立となった要因を調べ、対応策を検討していくべきとした。
会議では、このほか国土交通省大臣官房地方課公共工事契約指導室の田村真一課長補佐が公共工事の入札・契約をめぐる最近の動きについて講演。経済危機対策の一環として、直轄工事では実績を重視した総合評価方式の実施で入札手続き期間を7週間から3週間程度に短縮していることなどを紹介した。