8日、初登庁した川勝平太新知事は就任会見で、自身の選挙公約の一つである「ハコモノ(建築物件)のゼロベースからの見直し」について、「すべての公共建築事業の計画を白紙に戻すわけではない」と明言。その上で「地域によっては、公共施設を新設することで交流活発化などの効果もある。老朽化した施設の耐震化などを含め、もう一度計画を見直し、事業を進めるかどうかを検証する」との考えを述べた。
川勝新知事は、県政を進める上で「すべての人々に『訪れて良し、働いて良し、住んで良し』と思ってもらえることを目指し、施策に取り組みたい」と抱負を述べた。行政の効率化を図るために「県庁各部局で作成している業務棚卸表は、有識者など第三者の方々の声を聞き、『本当に必要な事業かどうか』をより客観的な目で判断する」との方針を示した。
「食と農の改革」を施策の軸足に据えているが「必ずしも第1次産業のみを重視しているわけではなく、本県の農作物などを運搬・販売する第2次、第3次産業も重要な役割を果たす。物流機能をより発達させるために、当然、交通インフラ整備も大切な施策の一つだと考えている」とし、社会基盤整備の重点化を強調した。
県政を進める上でのサポート役については「当面は部長や局長との意思疎通を図り、力量を明確に把握する段階だと思っている。ただ今後、政策を進める中で足りない部分を補う必要が出てくれば、わたしが持つネットワークを駆使して、静岡県のために力を尽くしてくれる方を登用する可能性もある」と述べた。
建通新聞社 静岡支社