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建設経済新聞社
2009/07/07

【滋賀】「私立認定こども園」設置・運営法人 近江兄弟社学園に決まる 守山女子高校跡地 22年度建設へ

「(仮称)もりの風こども園」外観イメージ
 守山市は、南部市街地での乳幼児人口の増加に対応しつつ、幼稚園での3年制保育を実現するため、プロポーザル方式により募集していた「私立認定こども園」設置・運営法人の誘致について、応募者からの提案内容を審査した結果、このほど学校法人近江兄弟社学園(理事長池田健夫氏、近江八幡市市井町177)を民間事業者に決定した。7月に同法人との協定書を締結する。
 法人では、21年度に設計を一粒社ヴォーリズ建築事務所(大阪市中央区)で進める。施工業者については22年春頃に選定。22年度中に建設工事を行い、23年度の開園を予定している。
 近江兄弟社学園の提案によると、名称は「(仮称)もりの風こども園」。施設規模はRC造2階建、延約1496u。内部には保育室8室をはじめ、遊戯室、子育て支援室、一時保育室、調理室、保健室、職員室を各1室、トイレ6ヵ所など収容。駐車場は20台分を備える。
 設置施設は、幼保連携型認定こども園。定員規模は215名(保育所部分80名、幼稚園部分135名)。幼稚園での3年制保育と共に拡大する市民の保育需要に対応するため、就学前の子どもの教育・保育を一体的に提供する。
 誘致対象用地は、守山市勝部3丁目下中水1166他(市立守山女子高等学校南側グラウンド跡地)の敷地面積約3600u。市有地を法人に有償貸与。施設整備およびその他施設の設置に要する経費、用地の整備等に要する経費は法人が負担する。
 21年度に法人が施設設計および開発協議等の実施や、保育所、幼稚園、認定こども園設置認可、施設整備費補助申請等準備作業を進める。また、22年3月末には、守山女子高等学校の移管後、校地移転した学校法人立命館から市にグラウンド用地が返還される。
 22年度は土地賃貸借契約締結(4月)、市等から民間事業者への施設整備費補助を実施する。法人では、施設整備(8月には建設に着工)実施、園児募集(秋頃)、保育所および幼稚園認可の取得などを行い、23年4月1日に民間認定こども園を開園するスケジュールとなっている。
 市では、21年5月に法人の募集を開始。6月1日から3日までの受付期間において、6法人(学校法人3、社会福祉法人3)から応募があり、同月29日の守山市「私立認定こども園」設置・運営法人選定委員会での審査を経て、学校法人近江兄弟社学園に決定した。
 これまで市の幼稚園では、4・5歳児対象の2年制保育を実施してきたが、今後の幼児教育のあり方、特に3歳児保育を推進するため19年7月に策定した「守山市幼児教育振興プラン」により、公立保育園・幼稚園の統合による認定こども園の開設、民間保育所における認定こども園への移行など、3年制保育の早期実現に向け取り組んでいる。
 さらに、市は人口増加が顕著な地域であり、子育て世代の増加に伴い保育所の待機児童も発生するなど、子育て支援の充実が強く求められている。そこで、人口増加が著しい南部市街地(旧守山女子高等学校南側グラウンド)において、保育園と幼稚園のそれぞれの機能を併せ持つ認定こども園を建設し、23年4月から開園してもらえる法人を誘致するため、募集を行っていたもの。