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香雲亭改修工事 |
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元離宮二条城計画的整備事業はじめ、和楽庵トイレ改修工事や二条城大休憩所出入口扉新調など二条城整備費として21年度当初予算に3億2371万円を計上している京都市文化市民局は24日、上京区の京都社会福祉会館で、第5回元離宮二条城保存整備懇談会(武田恒夫座長・大阪大学名誉教授)を開催。懇談会では、元離宮二条城を対象に実施される21年度保存整備事業を確認しあった。
同懇談会は、築城から400年が経過した二条城の国宝、重要文化財、史跡等の保存や整備等に関して、専門家の指導・助言を得るため、17年から毎年開催しているもので、今回で5回目となる。
21年度、元離宮二条城の保存整備として、本紙関連では、▽計画的整備事業▽二之丸御殿遠侍及び車寄ほか10棟保存修理事業に加え、第2次5ヵ年保存修理事業計画案の策定を予定している。
計画的整備事業では、昨年に引き続き、年次計画策定に向けた基礎調査として、保存修理年次計画策定に係る基礎調査を実施する。また清流園「香雲亭」の屋根葺替え及び構造部材・壁等の補修を21〜22年度にかけて実施するほか、老朽化した建仁寺垣の南側115mの改修を行なう。さらに石垣詳細調査として、観覧ルート沿いの石垣の安定性の調査や、石垣のズレや孕み等の原因となる樹木15本の伐採を予定している。
二之丸御殿遠侍及び車寄ほか10棟保存修理事業では、二之丸御殿の式台・遠侍及び車寄の現状調査、劣化・損傷調査、構造調査、耐震専門診断、及び構造補強を含む修理方針の作成を行なう。本丸御殿では、本丸御殿4棟の現状調査及び耐震専門診断を実施する予定だ。
京都市文化市民局の奥美里元離宮二条城事務所長は挨拶に立ち、「18年度の耐震診断調査を元に、19年度から22年度までの5ヵ年整備計画に基づき、整備を進める中、今年度は第2次5ヵ年計画の策定に取組み、中長期的な整備を進め、二条城の相互的な保存を図りたい」と述べた。 |