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建通新聞社(中部)
2009/06/26

【愛知】国土交通省岐阜国道が説明会で提示 東海環状椿洞地区整備方針 

 国土交通省岐阜国道事務所は24日と25日、東海環状自動車道西回り区間の岐阜市椿洞周辺地区について地元住民説明会を開き、現行計画の高架橋部分をトンネルへ変更する案を示した。現行計画では、高富IC(仮称)西側〜岐阜IC(仮称)間のうち、椿洞地区延長4・4`は県道安食粟野線の部分だけ高架構造で、東西二つのトンネルに分かれていた。今回提示した案では、県道安食粟野線の下、約10bの深さにトンネル掘り、4・4`を1本のトンネルとするとした。岐阜国道事務所は今後、トンネルの勾配など詳細を検討して「事業者対応案」を早期に公表したいと説明した。
  椿洞周辺は1998年(平成8年)10月に都市計画決定されたが、その後に廃棄物の不法投棄が明らかになり、岐阜市が「特定支障除去等事業実施計画」を実施中。このため岐阜国道事務所は関係機関と対応について調整してきており、今回は今後の対応と考え方を説明した。
 岐阜国道事務所の説明によると、現行の計画のままでは土地所有者に対する産廃処理交渉など用地取得が容易でなく、事業を早期に進める上で支障となるほか、概算事業費に産業廃棄物処理費が加算される。しかし、橋梁部分をトンネルへ変更した場合、都市計画区域の変更が無く構造変更だけで済み、用地取得、産業廃棄物対応などが不要になる。経済性の面でも橋梁案とトンネル案は同等で工事費が増えることはないという。
 24日に行われた常盤地区の説明会では、地元住民からは「いつから用地買収に入るのか」「完成はいつごろになるのか」などといった質問が相次ぎ、早期着工と整備促進を求める意見がほとんどだった。岐阜国道事務所は、「概ね10年間という目標をかかげている。できるかぎり早く完成する努力する」などと答えた。
 東海環状自動車道西回りルートでは岐阜国道事務所が現在、関広見〜高富IC(仮称)間について用地幅杭設置が完了し、用地測量を実施中。高富IC(仮称)〜糸貫IIC(仮称)間は計画の再検討を実施し、御望山周辺についてはことし3月に「優位と考えるルート帯(案)」を公表し、4月に地元説明を実施した。また、糸貫IC(仮称)〜大野神戸IC(仮称)間では測量、地質調査、設計を実施していて、大野神戸IC(仮称)〜大垣西IC(仮称)間は用地測量を実施中。大垣西IC(仮称)〜養老IC(仮称)間では改良工事、橋梁下部工を全面的に展開していて、養老IC(仮称)〜北勢IC(仮称)でも測量、用地調査を実施している。