文部科学省と経済産業省関東経済産業局は17日、さいたま新都心合同庁舎1号館で「スクール・ニューディール&地域新エネコンベション」を開き、管内の自治体に向けて施策の説明を行った。文部科学省の岩本健吾施設助成課長は「スクール・ニューディール構想は環境投資への絶好のチャンスとなるもの。地域の利益や地球環境に貢献するためにも、ぜひすべての自治体で実施してもらいたい」と語った。会場には主催者の想定を大きく上回る500人以上の関係者が参加し、自治体の関心の高さがうかがわれた。
スクール・ニューディール構想は、公立学校への太陽光発電導入やエコ改修を促す施策で、2009年度の補正予算に1兆1181億円を計上した。国が事業費のほとんどを負担することも特徴で、自治体の実質負担は太陽光発電が2・5%、エコ改修が3・35%とごくわずかとなっている。
メーンの太陽光発電は、補助額の下限が400万円だが、上限額は設定しておらず、屋上防水やパネルの荷重を支えるための建物補強などの関連工事についても補助を行う。09年度単年度の措置だが、10年度中の工事完了が見込める場合は明許繰り越しも認められる。
文科省は、当面の目標として全国3万2000校の公立小中学校のうち、1万2000校への設置を目指すとしており、臨時にガイドブックを作成するなど自治体への施策のPRに努めている。 当日行われた先進事例の紹介では、経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部の増山壽一政策課長、太陽光発電協会の担当者の杉本完蔵氏、田中良氏などが、ディスカッション形式で太陽光発電導入の利点などを語った。
提供:建通新聞社 首都圏本部東京支社