JR東海の松本正之社長は、8日に東京・平河町の都市センターホテルで開かれたリニア中央エクスプレス建設促進既成同盟会(会長・神田真秋愛知県知事)の2009年度総会であいさつし、リニア中央新幹線の駅を「1県に1駅ずつ設置」する方針を明らかにした。
松本社長はあいさつの中で「駅やルートにかかわるデータがまとまりつつある」と、08年12月に国土交通省から建設費などの調査指示を受けた後の経過を説明。
その上で「超高速の特性を生かす」ことや「地域振興」の観点を踏まえ、「大前提として駅は『1県に1駅ずつ設置』することが適切だろう」と語った。
また、設置経費は「地元の負担と考えている」との認識を示しながら、調査の結果とともに「増加分をどのように負担していただくか、しかるべき時期に(地元に)話をしていきたい」と述べた。
総会退席後には「ルートはまだ決まっていない」としながらも、「できるだけ早く次のステップに移りたい」と記者団に語った。
リニア中央新幹線は、現在の東海道新幹線のバイパスとして東京〜大阪間を結ぶ新たな路線。JR東海は07年12月、自己負担を前提に整備を進め、25年までに首都圏〜中京圏間で営業を始めると発表していた。
提供:建通新聞社 首都圏本部東京支社