東京都議会自民党は3日、建築設備業に関する政策を都に提言するため「東京都議会自由民主党建築設備推進政策研究会」を設立した。研究会は東京電業協会(馬田榮会長)、東京空気調和衛生工事業協会(是常博会長)、東京都電設協会(牧野光洋会長)の3団体と連携を強化。建築設備業の経営支援策などについて検討を進める。
当日の設立総会で、研究会の会長に就任した島直樹幹事長=写真=は「公共事業を進める上で大事なパートナーである建築設備業界との信頼関係をつくり、しっかりとした施工を手助けしたい」とあいさつした。
設立総会後の意見交換会では、東電協の馬田会長が「良い品質の仕事を後世に残すためには、それに見合った価格が必要。絶対にダンピングを許さない方法をとってもらいたい」と制度改善を強く要望。都電設の牧野会長も「現在は低入札価格調査制度が適用されているJV案件に最低制限価格制度の導入を求めたい」と具体的な制度改正を訴えた。
東空衛の是常会長は「適正な工期が設定されず、残業や有給休暇などの面で他業種に大きく見劣りする状況が続いている」と語り、優秀な人材を確保するためには、工期設定の在り方を見直す必要があるとの認識を示した。
意見交換会には、都財務局の村山寛司局長も出席し「品質の高い公共工事を実行するには事業者との情報交換も必要」とした上で「研究会の設立を大きな契機として、今後はさまざまな情報交換の場を設定したい」と語った。
提供:建通新聞社 首都圏本部東京支社