静岡県建設部は、過去の工事成績評定で高得点を上げた企業や優良建設工事表彰者を評価し、入札機会を増やす「工事成績優良者等入札」を2009年度も継続実施する。08年度と同じ要領・選定基準で運用し、過去3カ年の工事成績優秀企業、もしくは過去2カ年に優良建設工事などの表彰実績を有する企業を対象とする。07年度に13件、08年度は23件の試行工事を発注しており、09年度は各土木事務所など発注機関から1〜2件程度発注する見通し。
工事成績優良者は、公共工事の品質確保の促進を図るため、06年度から公表。優れた工事成績を修めた企業に対し、入札機会を拡大というインセンティブ(良い仕事をする業者が報われる仕組み)を与え、技術力向上への意識を高める狙いがある。
優良業者の選定基準は、県内に主たる営業所を置き、県の格付けが土木一式A、B、C等級の企業が対象。加えて、工事成績か表彰実績のいずれかで、適用基準をクリアしなければならない。08年度から土木工事と農林・森林工事で成績優良者の取り扱いを統一している。
工事成績の適用基準は、過去3カ年に建設部など(旧土木部、旧都市住宅部、空港部、旧農業水産部、焼津漁港管理事務所)発注の土木一式で請負金額500万円以上の完成工事が2件以上あり、工事成績評定の平均値が80点以上であることが必須。
表彰実績での適用基準は、過去2年間で建設部などの優良建設工事などの表彰実績(土木一式工事)がある企業を対象に加える。ただし、工事成績・表彰実績ともに、完成工事の中に「成績評定64点以下が含まれていない」ことが条件となる。
対象工事は、原則として設計金額2000万円以上の土木一式で、特に品質管理が求められる工事が対象。@比較的工事難易度が高い工事A制約条件が多い工事Bシンボル的な工事−の中から各発注機関が選定する。入札方法は制限付き一般競争を基本線に運用する。
建通新聞社 静岡支社