東京都は15日、総額1349億円の2009年度6月補正予算案を発表した。国会審議中の国の「経済危機対策」に盛り込まれた地域活性化・公共投資臨時交付金などを財源に、公共事業費に608億円(うち17億円は23区分)を追加。外環や骨格幹線道路、情報通信インフラの整備などに配分している。また、当初予算編成後の緊急課題に対応するため、都独自でも593億円を計上。大半の553億円を緊急中小企業対策に配分し、緊急融資制度を充実させる。
補正予算案は、6月1日に開会する09年第2回都議会定例会に提出する。都が6月補正予算を編成するのは1995年以来14年ぶりで、1349億円の補正予算案が成立すると、一般会計の総額は6兆7329億円になる見通しだ。
国の経済危機対策への対応では、地域活性化・公共投資臨時交付金から都に配分される予定の245億円を含め総額608億円を計上。このうち23区分の17億円を除く591億円が都の公共事業費に充てられる。
先月の国幹会議で整備計画路線への格上げが決まった外環の整備では、直轄事業負担金(25億円)や用地測量費(1億円)を計上。小笠原村の情報通信インフラを整備するため、海底光ファイバーケーブルの整備に101億円を投じる。
このほか、放射第7号線や環状第5の1号線など骨格幹線道路の整備に257億円、公園整備(和田堀公園など)に63億円、海岸保全施設(防潮堤耐震強化)に31億円などを計上。
また、都独自に対応する593億円では、緊急中小企業対策に553億円を投入。当初予算編成後も悪化する中小企業の資金繰りを支援するため、経営支援融資の信用保証枠を09年度当初の2500億円から7000億円に拡大する。
提供:建通新聞社 首都圏本部東京支社