建通新聞社(中部)
2009/05/13
【愛知】国交省中部地方整備局 単品スライド「減額」適用41件
国土交通省中部地方整備局は、3月末現在での減額単品スライド条項の適用状況をまとめた。それによると、受発注者間の協議を経て減額契約した工事案件は41件。減額単品スライドの運用がことし2月に始まってわずか2カ月たらずで、増額単品スライドと同程度の適用件数に達した。ただ、精査した結果、発注者側が請求をを取り下げたものも10件あった。
減額単品スライドの協議対象となった材料は、燃料油類が40件、鋼材類が1件だった。変更額が最も大きかったのは庄内川河川事務所の河川掘削工事で、当初請負額4億1475万円に対して、約2・7%に当たる1102万5000円の減額となった。スライド額が1000万円を超えたのはこの1件だけ。
このほかの適用案件をみると、スライド額が6000万円台と500万円台のものが各1件。また、400万円台、300万円台、200万円台が各2件。さらに100万円台が12件、100万円未満ものが20件となっていて、最少のスライド額は1万0500円だった。
単品スライド条項は、賃金や物価の変動に合わせて請負金額を変更契約する仕組み。資材価格の高騰を受けて昨年5月、国交省は鋼材類と燃料油類を対象にした増額単品スライドの運用基準を明確化し、9月にはすべての品目に適用を拡大。その後、資材価格が急激に下落したため、ことし2月には減額単品スライドを請求する場合の基準をあらためて定めた。