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滋賀産業新聞
2025/04/18

【滋賀】県道路公社 琵琶湖南湖の東西横断整備事業

 県道路公社は、検討・調査を進めている琵琶湖南湖における東西横断整備事業について、年内までにコンサル業務委託を行う方針。県と発注方法等についての協議を進めている。
 予定している委託内容は、▽経済波及効果の算出▽整備を行った際のメリット・デメリット―等の概算調査など。方式はプロポーザルが採用される見通しで、県もしくは県道路公社のどちらかから発注される。委託期間は、12ヵ月程度を想定。
 滋賀県は中央に位置する琵琶湖によって東西が隔たれているにもかかわらず、横断するルートが限られており移動に時間を要することが課題となっている。県内外の各拠点間の連携や移動の円滑化、経済活動の発展等のためには東西間の移動時間短縮に向けた新たな道路ネットワークが必要との考えから、過年度に県庁内で道路ネットワークのあり方検討に着手。その結果をもとに昨年から実ルート検討及び調査を進めている。
 具体的には、琵琶湖大橋から近江大橋までの区間内で5ルート帯程を選定。国内外問わず研究中の技術も含め最新技術の事例収集・関係機関との情報交換を行うことに加え、湖底の地形や土質条件・法規制・文化財・コントロール条件及びb単価等を抽出した上で3工法検討し、各ルート帯の最適な工法を選定中。各ルート帯について、国道1号・8号から高速道路IC等まで接続するルートを模索しながら、東岸の幹線道路から高速道路への接続も可能性を調べている。
 また、有料道路として成立するか否かの判断材料として、有料道路事業に関する諸制度の整理及び事例収集にも取り掛かっている。道路整備特別措置法などの法制度について整理するとともに、国内の有料道路事業の事例を収集し、制度の運用状況及び料金徴収や償還がどのように行われるかデータ収集している。単独での償還やプール制など、事業手法として取り得る形態についても整理・把握を進めている。
 なお、琵琶湖東西横断軸検討業務は、エイト日本技術開発(東京都中野区)が担当済み。9月頃の業務完了を目指している。
 琵琶湖上の道路橋は現在、琵琶湖大橋と近江大橋の2大橋が架かっており、琵琶湖大橋は、有料道路として旧橋が昭和39年9月に開通。その後の交通量増加に対応するため、大橋の4車線拡幅事業を行い新橋が平成6年7月に供用開始。近江大橋は、有料道路として85年(昭和60年)3月に竣工した。

提供:滋賀産業新聞