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秋田建設工業新聞社
2025/03/26

【秋田】太平川激特区間の3件を計58億円で公告/JR奥羽本線〜桜大橋付近、6月本契約

 県河川砂防課は、5年7月の大雨被害を踏まえた太平川の河川激甚災害特別緊急事業に関し、上流側の計画区間(JR奥羽本線〜桜大橋付近L約2,300m)のうち、整備済み区間のJR〜才八橋を除く延長2,068mを3件(L814.2m、L494.6m、L759.4m)に分け公告した。税込みの予定価格は合計約58億3,000万円にのぼる。いずれも6月議会での契約承認を経て6月中に本契約する予定。現場への着工は秋以降となる。

 26日に3件の工事を公告。JR奥羽本線〜横森橋(秋田市楢山太田町、L814.2m、税込み予定価格16億5,785万4,000円)、横森橋〜二ツ屋橋(横森1丁目、L494.6m、同21億166万円)、二ツ屋橋〜桜大橋付近(横森5丁目、L759.4m、同20億7,548万円)で、参加要件はいずれも県内の一般土木A級3者による特定建設工事JV。代表者の総合評定値は1,040点以上。

 工事では河川土工、法覆護岸工、矢板護岸工を実施(詳細は発注情報欄参照)。このうち横森1丁目と横森5丁目では右岸側にヤードを確保し、仮桟橋を設置して施工時に左岸側へ進入するため、工事概要には仮桟橋も盛り込まれている。楢山太田町は才八橋の両岸から進入できるため、仮桟橋は設置しない。

 いずれも4月18日に開札し、同月22日の落札決定、28日の仮契約を予定。6月議会に契約議案を上程し、承認されれば6月中に本契約を締結する予定。施工業者による工事用道路・ヤードの検討や、夏に実施する地域住民への工事説明会、仮桟橋や資機材の手配などを経て、秋以降に着工する見通し。

 太平川は5年7月14日からの大雨で氾濫し、床下・床上浸水等の甚大な被害をもたらした。太平川の旭川合流点(秋田市茨島)〜横山金足線の桜大橋付近(同桜)までの約4,600mが河川激甚災害対策特別緊急事業(激特事業)として採択されており、県は集中的に太平川の河川改修を進めている。

 このうち下流側の約2,300m(旭川合流点〜JR奥羽本線)については昨年、5工区に分け地元JVに発注し、工事が進められている。今回、発注する3工区に着工すれば、激特事業区間の全工事に着工することとなる。工期は10年度末(11年3月6日)を予定している。

 県はこれまで、特に曲折していた楢山太田町の「才八工区」を整備。今後は、激特事業の桜大橋よりさらに上流側、新竹生橋付近までの延長2,800mでも河道掘削や護岸工などの河川改修を計画している。このうち桜大橋付近〜広面大橋付近の延長約900mについて河川詳細設計を行うため、奥山ボーリングに業務を委託している。

提供:秋田建設工業新聞社