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建通新聞社四国
2025/03/25

【高知】高知県 東部多機能支援施設を整備

 高知県は、東部地域での訪問看護支援拠点や看護師養成所サテライト教室として運用する多機能支援施設の整備に向け、安芸市宝永町の旧縫製工場を改修する。2025年度当初予算案に関連事業費1億8400万円を計上。定例議会で承認されれば、一般競争入札を早々に公告する見通し。
 旧縫製工場の規模は鉄骨造2階建て延べ2125平方b。1階に訪問看護ステーションの運営に関して相談支援を行う「訪問看護総合支援センター東部サテライト」、在宅歯科診療に関する相談窓口「東部在宅歯科連携室」、福祉人材バンク事業を担う「安芸市社会福祉協議会」など、2階に看護師養成を行う民間の専修学校3年課程のサテライト校が入居を予定している。1階は26年夏ごろの供用、2階のサテライト教室は27年度の開校を予定している。
 改修内容について、外装は、再利用できる外壁や柱といった構造物はそのまま残し、最低限の改修を行う。内装については、看護師養成施設や事務所として利用するため仕切り壁の設置などを想定している。また、電気、空調、水道などの設備改修、新たに多目的トイレやエレベーターの設置も計画している。施設の整備事業費は5億2700万円、25〜26年度に3億4300万円の債務負担行為を設定する。
 これまで、看護学校を運営する事業者の選定が難航し整備が遅れていたが、県内の民間看護師養成学校と運営についての基本協定を締結したことから、施設開設に向けて改修工事費などの予算を当初予算案に計上した。
 所在地は安芸市宝永町506。施設は安芸市が所有したまま県に貸与して事業運営を行う。県東部は高齢者人口当たりの病床数や介護施設が県内でも少なく、看護師の確保が課題となっている。

提供:建通新聞社