県土整備部は新方川の治水対策を強化するため、利根川水系中川・綾瀬川ブロック河川整備計画を変更した。新たな調節池の整備や合流点対策を位置づけている。2023年6月の大雨により中川・綾瀬川流域で甚大な浸水被害が発生したことから同計画の変更作業に着手していた。
新方川の整備予定区間は中川合流点から上流端までの延長10・86q。中川との合流点対策として水門および排水機場(60m/s)などを新設する。また、越谷市内に新規調節池を整備する。
護岸整備、河道拡幅、調節池の整備などにあたっては、水辺に生物が生息しやすいように、木材や石などの自然素材を利用し、自然に優しい水辺づくりに努めるとしている。
また、周辺の多様な動植物の生息・生育・繁殖環境の保全、創出が図られるよう河川環境の整備に努めるほか、河床掘削においては、既存の淵・みお筋を極力活かした整備を行うよう務めるなどといった留意点をあげている。
新方川は春日部市増田新田とさいたま市岩槻区大戸との行政界を起点とし、越谷市中島で中川に合流している。
河川整備計画は、河川法に基づき、河川管理者が概ね30年間で行う河川の整備や管理について具体的な目標や内容を定めるもの。
県では荒川水系、利根川水系にある一級河川のうち県が管理している河川について、6ブロックに分けて06年に河川整備計画を策定し、河川整備を推進している。
提供:埼玉建設新聞