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建設経済新聞社
2025/03/24

【京都】元新洞小学校跡地活用で西松建設と基本協定 学生寮や有料老人ホーム等整備 建物規模は延1万1364u

 京都市は21日、元新洞小学校跡地活用に関する基本協定書を西松建設梶i代表取締役社長細川雅一氏、東京都港区)と締結したと発表。同社の事業提案の内容を明らかにした。
 一般定期借地権設定契約の締結に向けた協議の実施に関し、必要な事項を定める「元新洞小学校跡地活用に関する基本協定書」を締結した。今後は、京都市、西松建設、新洞連合会の三者による事前協議会で具体的な活用計画等に関し協議を行い、三者の合意を経て、貸付契約を締結する。
 平成25年3月に閉校した同校跡地の活用については公募型プロポーザルで提案を募集。2者(西松建設、A事業者)から応募があり、契約候補事業者選定委員会で提案に関する審議等を実施し、168・5点(210点満点)で最も高い評価の西松建設を選定した。
 西松建設の事業提案によると、学びと暮らし多世代交流の拠点づくりを実現「新洞エリアから交流と賑わいを創出し、まちの未来を描く」(○新洞エリアを誰もが安全で暮らしやすいまちに○多世代コミュニケーションが生まれる場○世界に誇れる「大学のまち」「学生のまち」)をテーマに、交流型学生寮、有料老人ホーム、新本館(自治会活動スペース)、消防分団詰所を整備する。
 建物規模としては延1万1364u(建築面積3531u)を予定。有料老人ホームを敷地北側、交流型学生寮を中央、新本館をその南側に配置。グラウンドを挟んで、仁王門通沿いの南西角に消防分団詰所を配置する。
 避難所の核となるスペースを耐震強度の優れた新本館に設け、大規模災害時にも対応できる施設とする。新本館2階は体育館とする。
 学生寮は特定の大学ではなく、大学の垣根を越えた交流型学生寮とする。
 提案によると、貸付期間は60年間。貸付希望価格は4350万円(年額)(地元利用等の調整による減額前の金額)。プロポ時に市が設定した貸付料の最低価格は4300万円(年額)。
 選定委での主な講評内容は「西松建設の提案は、地域との共存を重視しながら、元新洞小学校の敷地に交流型学生寮、有料老人ホーム、自治会活動スペースを整備するものであり、また避難所機能の確保、地域経済の活性化など、京都市施策にも貢献するもの。地域の自治活動の場として、敷地の南側に、現在の校舎本館の面影を残しつつ、耐震強度の高い新本館を建築し、オープンスペースや消防分団詰所と一体活用できる計画となっており、元新洞小学校の歴史と記憶を継承し、将来にわたって地域コミュニティの新たな拠点となるもの。元新洞小学校は『大学のまち・学びのまち』をまちづくりの目標の一つに掲げる左京区に位置しており、その学校敷地内において、多くの学生が新洞学区の一員として居住し、地域と学生間、多世代間での出会い・交流が生まれることにより、新たなにぎわいの創出や、地域に親しみと愛着を持った人材の育成・増加、さらには将来の定住の可能性が期待できる」。
 同校跡地は、仁王門通に面した左京区川端より三筋東二条下る新東洞院町252(敷地東側)及び川端二条下る一筋目東入る新車屋町166−1(敷地西側)の敷地面積6971・91u(実測面積)で、南北に細長い形状。用途地域は近隣商業地域(指定建ぺい率80%、指定容積率300%)。高度地区は15m第3種。
 主な既存建物は、@校舎(本館)がRC造地下1階地上2階建、延1106・46u(昭和4年築/Is値0・73/改修済み)A校舎(北・南)がRC造4階建、延1518・60u(北が昭和48年築、南が昭和53年築/Is値は北が0・75、南が0・79/北は改修済)B講堂(体育館)がRC造平屋建、382・21u(昭和29年築/Is値0・17/未改修(コンクリート強度が低い))C校舎(給食室)がW造平屋建、128・52u(昭和52年築)D便所がS造平屋建、38・38u(昭和57年築)E倉庫1がS造平屋建、19・95u(昭和52年築)F倉庫2がCB造平屋建、20・81u(昭和34年築)G更衣室がCB造平屋建、50・56u(平成10年築)H機械室がCB造平屋建、13・44u(昭和46年築)I倉庫3がCB造平屋建、8・51u(築年数・不詳)J倉庫4がS造平屋建、11・27u(築年数・不詳)で、その他構造物にプール等がある。
 担当は京都市行財政局資産イノベーション推進室学校跡地活用促進担当。