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日本工業経済新聞社(群馬)
2025/03/19

【群馬】8つの中心的事業概要 嬬恋BPは橋梁予備設計

県県土整備部は4月1日に始動する、ぐんま県土整備プラン2025に位置付けた8つの新たな中心的事業について、2025年度に計画する実施内容を明らかにした。上信自動車嬬恋バイパス整備など各地で設計などの業務に取り掛かる。同バイパスは橋梁予備設計を委託する計画。主要地方道熊谷館林線(利根川新橋)バイパス整備については橋梁予備設計業務を長大(東京都中央区)が9月30日までの履行期限で進める。
8つの新たな中心的事業には上信自動車道嬬恋バイパス整備や熊谷館林線(利根川新橋)バイパス整備のほか◇主要地方道前橋長瀞線(柳瀬橋工区)老朽橋架け替え◇県道太田桐生線バイパス整備◇主要地方道前橋伊香保線(吉岡バイパス)バイパス整備◇主要地方道桐生伊勢崎線バイパス整備◇県庁〜前橋駅クリエイティブシティ構想◇利根川(前橋・高崎・玉村工区)河川改修−が位置付けられている。
上信自動車道嬬恋バイパス整備は、嬬恋村鎌原から田代までの約12q区間で行う。渋川市側区間の長野原嬬恋バイパス同様、2車線道路として整備する。
現道区間は令和元年東日本台風で国道144号鳴岩橋が流出する被害が発生するなど、山間部特有の腑弱性が顕在化していることから、多重性の確保や防災機能の強化を図ることで、強靱な道路ネットワークの構築を目指すことを目的に整備を行う。
25年度に委託を計画する橋梁予備設計は、地元の了解が得られた範囲から順次進めていく考え。また、計画ルートなどについては、沿線各地区において地元説明会を実施する予定としている。
熊谷館林線(利根川新橋)バイパス整備は、埼玉県熊谷市と千代田町を結ぶ区間で実施する。事業区間や道路構造などは現在検討中。
利根川新橋の橋長は橋梁予備設計で検討する。なお、渡河部分の川幅は約800mとなっている。25年度は長大に委託した橋梁予備設計を進める。
25年度については現時点で橋梁予備設計以外の業務委託は予定していない。
このほかの事業は次の通り。
【主要地方道前橋長瀞線(柳瀬橋工区)老朽橋架け替え】
25年度は道路・橋梁予備設計の委託を予定している。既存の柳瀬橋は高崎市岩鼻町および藤岡市中島地内に跨る橋長349・3m、全幅7・7mの鋼ポニートラス橋10連。下部工の構造はケーソン基礎のラーメン形式、1930年に架設された。烏川を渡河しており、国道17号の橋梁として整備が行われた。
新橋の架設位置は橋梁予備設計を実施する中で、河川管理者との協議などを踏まえ決めていく。
【県道太田桐生線バイパス整備】
2025年度は桐生市と太田市の目指すまちづくりとの連携や、地域ニーズの分析などを行い、道路概略設計に着手する予定。
桐生市にある国道50号松原橋付近から太田市に整備されている北関東自動車道太田強戸スマートインターチェンジまでを結ぶバイパスとして整備する。なお、過年度に実施した事前評価において、トンネル区間を含む約3・4qのバイパス計画を示している。
【主要地方道前橋伊香保線(吉岡バイパス)バイパス整備】
25年度は渋川市、吉岡町が目指す、まちづくり計画との整合を図った上で道路概略設計に着手する予定。
同バイパスの終点となる吉岡町大久保地内の宮東交差点からサントリー榛名工場(渋川市半田200)南側付近までの約1・3q区間を対象にバイパスを延伸する。
【主要地方道桐生伊勢崎線バイパス整備】
25年度は地域ニーズの把握を含む測量・道路予備設計を委託する計画。
伊勢崎市上諏訪町地内から国道462号鹿島町南交差点までを結ぶ約1・6q区間を整備する。現時点における基本幅員は25mで、両側歩道の4車線道路として整備を行う。
【県庁〜前橋駅クリエイティブシティ構想】
25年度は周辺道路影響調査や基本設計を委託する予定。基本設計については現在実施中の県庁〜前橋駅都市空間デザイン国際コンペの最優秀作品の提案者と契約する計画としている。
同構想は、前橋駅前から国道50号を通り市道県庁前通り線までの区間を対象に道路空間をデザインするもの。
周辺道路影響調査は本町1丁目交差点から県庁前交差点までの約500m区間で交通規制による社会実験を予定するほか、交通規制区間周辺で4カ所の交通量調査や住民意識調査などを計画。交通規制方法は検討中。住民意識調査は交通規制した状況を踏まえ行う。
基本設計では道路および県民広場の設計を作成する。道路の幅員構成や構造物の配置など基本構造の決定と混雑や交通安全上の課題を分析して改善案を検討する。このほか、トランジットモール化などに向けた交通の切り替え方法や工事実施の手順などをまとめる。
【利根川(前橋・高崎・玉村工区)河川改修】
25年度は測量を予定している。
河川改修は前橋市下阿内町地先の群馬ヘリポート付近から主要地方道高崎駒形線昭和大橋上流までの約6q区間内で河道掘削や築堤を行う。
利根川で氾濫が発生した場合、氾濫した洪水が前橋市、伊勢崎市、玉村町などに到達することにより甚大な被害をおよぼすことから計画。流下能力が低い区間について、早期に河川改修を実施し、治水安全度を向上させる。