香川県は、高松港の港湾計画を改定する。水深14b、全長330bのコンテナ貨物岸壁を朝日地区に建設することや、玉藻地区のフェリー岸壁の耐震化などを盛り込む。現在、国土交通大臣に計画を提出しており、改定内容について「適当」との通知が得られれば、県の公示をもって港湾計画を改定する。順調なら3月末ごろに国から通知がある見通し。計画改定後に工事を事業化するための調査や手続きを行う。
貨物のコンテナ化が進んだことや東南アジアからの貨物が増えるなど社会環境が変化していること、大規模災害発生時の防災拠点としての機能も期待されていることもあり、将来を見据えた計画の見直しが必要になったことから改定する。
高松市朝日新町の埋め立て地の先端西側に、延長330b、水深14bのコンテナターミナルを建設する。また大型船舶の寄港に備えて、同地区の国際物流ターミナルの耐震強化岸壁を現在の延長240bから南側に30b延ばす。岸壁は整備されているものの水深が12bに足りない部分の水深を確保する。
加えて、玉藻地区にある小豆島や直島など離島へのフェリー岸壁を耐震化することも計画に新たに盛り込んだ。南海トラフ地震が切迫する中、発災時に支援物資の輸送や復旧の重要な拠点交通拠点となる同フェリー岸壁の耐震性を高める。北側が延長180b、水深7・5b、南側が延長150b、水深6b。形式が重力式(ケーソン)で、2000年に完成した。
香川県議会2月定例会で、池田豊人知事は「まずは現在事業中である朝日地区の複合一貫輸送ターミナル整備事業や玉藻地区の大型クルーズ客船受け入れ施設整備事業について着実に整備を進める。そして新たに計画に位置付けたコンテナ貨物岸壁の整備やフェリー岸壁の耐震化などについても早期事業着手を目指して関係機関と調整を進めたい」と話した。
提供:
建通新聞社