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北陸工業新聞社
2025/03/17

【石川】馳知事「財政見極めて判断」/西部緑地公園再整備事業/新年度は導入樹種検討

 「老朽化により緊急度が高い社会福祉会館、能登北部保健福祉センター、金沢産業技術専門校から事業を進める。西部緑地公園再整備などの大型事業は県財政へ与える影響を十分に見極めながら着手時期を判断したい」―。馳浩知事は2月28日に開かれた県議会2月定例会の代表質問で、能登半島地震の影響により、先行きが不透明となっている同公園再整備事業について、こう答弁した。
 県立野球場と県産業展示館1〜3号館の建て替えを柱とする同公園再整備を巡り県では、23年度に構想策定に乗り出すなど準備を進めてきたが、その途中の24年元日に能登半島地震が発生。県では被災地の復旧を最優先するため、再整備事業を一旦棚上げし、事業化に向けた調査や課題の整理を進めている。
 25年3月にまとまった基本構想によると、野球場は甲子園球場と同じく天然芝グラウンドで、プロ野球規格である両翼99・1メートル以上、中堅122メートル以上、観客席を5000席増の2万2000席規模とし、室内練習場やダッグアウト内における複数のロッカールーム、屋根付きの観客席、車いす用観覧スペース、太陽光発電設備、大型映像とスコアを一体表示するタイプ(一体型)のスコアボードの導入を検討している。
 新産業展示館は、既存の1〜3号館を合わせた1万3000平方メートルを上回る展示面積を確保、4号館との一体的な利活用がしやすい配置とし、分割して利用できる2つの展示ホールがホワイエでつながる形とする。大中小の会議室、緑地空間とつながりイベント利用が可能な大屋根スペース、防災拠点機能も備える。
 野球場、産業展示館を除く公園全体計画では外周に周回道路を配置したり、アーバンスポーツエリア、屋外遊具や親水空間といった魅力的な遊びの空間を創出する。
 県では事業化に先立ち24年度にPFIを含めた各事業手法調査の検討(オリエンタルコンサルタンツ・日本総合研究所・アルスコンサルタンツ共同企業体が担当)を行っており、新年度には公園への導入樹種の検討、休憩所、トイレの配置個数などの調査に移行する。当初予算案には事業費300万円が盛り込まれている。

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