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建設経済新聞社
2025/03/07

【京都】府立高校魅力化推進で施設・設備整備構想 府立高校の再編整備の考え方案も

 京都府教育委員会は6日、府立高校魅力化推進施設・設備整備基本構想を策定し、明らかにした。府立高校において新たな学びを支える教育環境の充実を図る。
 基本構想によると、整備を想定する学校は「全ての高校」で、想定される施設・設備は▽探究活動に活用する教室の整備(可動式の机・椅子の設置、壁面ホワイトボード、大型スクリーン等)▽地域連携ルームの整備▽国際交流ルームの整備等。
 職業学科設置校では、産業教育に係る施設・設備の整備を進める。想定される施設・設備は次の職業学科に関連する施設・設備等(農業、工業、商業、水産、家庭、情報、福祉)。
 多様な生徒のニーズに対応できる教育環境の充実を図ることとし、単位制などによる柔軟な教育課程へと転換する高校、京都フレックス学園構想に基づく昼間定時制課程へと転換する高校等を想定して、クールダウンスペースや、個別学習室、休憩時間等の居場所空間の整備等を想定する。
 スポーツ・文化芸術活動に係る教育環境の充実では、普通科スポーツ総合専攻及び体育に関する学科設置校、部活動推進校、開放型地域クラブ設置校等を想定して、体育館や格技場等の空調整備、グラウンドの芝生化、楽器などの部活動関係備品の購入、防音ルームの設置等を想定する。
 魅力ある府立高校づくりに向けた再編整備を進めるにあたり、再編整備対象校を想定して、大規模改築、大規模改修、校地間の移動手段の確保等を想定する。
 安心・安全で快適な教育環境づくりのための整備では、全ての高校を想定して、体育館空調の整備、特別教室空調の整備、トイレの洋式化、多目的トイレの更新等を想定する。
      ◇      
 また府教委は、府立高校の再編整備の考え方案をまとめ明らかにした。
 全日制高校における再編では、南部地域(京都市・乙訓、山城地域)において、望ましい学校規模を下回る学校が複数ある場合には、地域内での検討を開始する(令和6年4月の入学時点において、京都市・乙訓地域及び山城地域のいずれも該当。京都市・乙訓地域は、京都市立高校を含め、公立高校全体で考えていく必要があるため、京都市教育委員会と協議の上、検討する)。
 北部地域(口丹、中丹、丹後地域)において、それぞれ1学年3学級から5学級程度を編制するための生徒数を下回る学校が複数ある場合には、それぞれの地域内での検討を開始する(令和6年4月の入学時点において、口丹地域、中丹地域及び丹後地域のいずれも該当。北部地域においては、多くの学校が1学年5学級以下(学校全体で15学級以下)であることを考慮し、環境整備に努めているが、充実した教育活動の維持に向けては、一定規模の生徒や教職員の集団を維持する必要があるため、第1学年の入学者数が、3学級に相当する生徒数(120名)を下回った場合を基準とする)。
 全日制課程を単位制などによる柔軟な教育課程や、京都フレックス学園構想に基づく昼間定時制課程に転換することについて検討を開始。定時制課程を他の定時制課程(今後、新たに設置するものを含む)へ統合することについて検討を開始する。
 通信制課程設置校の変更、又は、新たな通信制課程の設置及び他の課程(全日制課程及び定時制課程)との併修など連携の在り方について検討を開始。また全日制課程及び定時制課程設置校を通信制課程の連携校(サテライト校)とすることも検討する。
 府教委において具体的な内容を検討し、再編整備の方向性を明らかにした上で、府内各地域において、府地域振興計画や各自治体の様々な取組、まちづくりとの関係性などを踏まえ、必要に応じて自治体など関係機関と調整を図る。
 魅力ある府立高校づくり推進基本計画に基づき、地域別等による実施計画を段階的に策定する。