福井県瓦工業協同組合(新谷孝雄理事長)は2月21日、2025年度の通常総会を開催し、任期満了に伴う役員改選において新谷理事長を14期目再任した=写真。
24年度の収支決算・事業計画、および25年度の事業計画・収支予算案などを慎重審議し、原案通り了承している。
新谷理事長(77)は冒頭挨拶中「厳しい世界情勢のため国内景気が悪い。将来に向け、瓦の在り方も抜本的に考えたい」等と強調した。
24年度は、瓦屋根標準設計・施工ガイドラインに沿い、屋根の耐震・耐風改修工事で、越前瓦を使用するよう要望。その結果、県陶芸館教室棟で屋根の改修工事が進められた。また福井の厳しい気候にも耐える強度を誇る越前瓦の製造技術を活かし、歩道用のタイルや、新恐竜博物館などの特殊外壁タイル、繊維のまち福井をイメージした外壁材など、屋根材以外での需要開拓にも取り組んでいる。
25年度は、能登半島地震で「瓦屋根が重く、建物が倒壊した」という誤解からの風評被害について、新耐震基準で建築された住宅におけるガイドライン工法で施工された瓦屋根の安全性について、正しい理解の促進を、県などに要望する。屋根材としての瓦の経済性や景観美などの優れた点を、一般消費者をはじめ工務店、設計事務所、官公庁などに広報宣伝。特性を活かした新たな陶建材を開発し、広く建築物に採用されるよう、研究を進める方針。▽販売事業の推進と市場開拓▽新製品開発研究事業▽需要と供給の適正化▽共同購入・共同販売の推進▽働き方改革による雇用改善と後継者育成▽教育情報の発信▽官公庁など関係諸団体との連携・情報収集▽県産材を活用した福井の住まい支援事業の推進▽瓦屋根標準設計施工ガイドライン対応など。
役員の方々(敬称略)
■代表理事
新谷孝雄 新谷窯業
■副理事長
石山義栄 越前セラミカ
■理事
梅原保森 梅原製瓦
水島清 水島製瓦工業所
師田一郎 師田製瓦所
末定和弘 シュウワ
■監事
渡辺啓蔵 渡辺初蔵製瓦
森田俊美 森田