金沢市議会3月定例月議会が3日開会し、村山卓市長は市政に対する所信の一端と、提出議案の大要を説明した。
村山市長は都心軸の再興について、「昨年末に国に申請した都市再生緊急整備地域は早ければ今夏頃の指定が見込まれることから、シンポジウムなどを開いて民間開発の機運を高め、指定後の都市再生特別地区に関しても事業者提案手続きを分かりやすく説明する運用指針を作成する」と語った。金沢駅前の都ホテル跡地にも触れ、「所有者である近鉄不動産と指定後の速やかな事業着手に向け、継続的に情報共有を図る」とし、日本銀行金沢支店の跡地は「取得に向けた協議を本格化させ、併せて既存建物を生かし、早期により多くの市民に開放するため、改修設計などに着手。先行利活用する中で、新たな魅力や賑わいを創出するための本格整備を検討していく」と述べた。
また、指定を見据えた準備等に取り組むとともに、片町地区では「都心軸沿線における建物を更新した際のビル運営の影響などを調査するほか、今秋頃には片町四番組海側地区の再開発にかかる事業認可が受けられる見込みであり、認可後に着手する実施設計を支援していく」、武蔵ヶ辻地区では「土地の合理的かつ健全な高度利用による良好なまちづくりを進めるため、地区再生計画を策定する」と明かした。
市立病院に関して、村山市長は「平和町公園への移転整備に向け、今月中に基本計画を取りまとめ、新年度から基本設計に着手する」と説明し、第7期ごみ処理基本計画に基づき、「環境エネルギーセンターの再整備に向けた処理方式や適地等の方針を検討し、将来を見据えた安定的なごみ処理体制の構築につなげていく」と語った。
南部地区の教育・福祉施設再整備では「日本郵便金沢有松社宅跡地への三馬小学校の移転新築に向けた基本設計の着手に併せ、小学校移転後の敷地への、三馬保育所及び教育プラザ富樫の一体的な移転整備に向け、子育て支援や幼保小連携等の機能に加え、多世代交流といった地域にふさわしい機能などを検討」、旧新竪町小学校の跡地については「大学サテライト機能を備え、多様な主体が連携し、幅広い世代の人々が交流する施設の整備をめざし、有識者等で構成する懇話会を設けて基本構想策定に取り掛かる」との考えを示した。
このほか、デジタル技術の活用に際して「建設事業者の事務負担の軽減を図るため、市が発注する建設工事に電子契約を導入する」と述べた。