日本工業経済新聞社(群馬)
2025/02/26
【群馬】12市の当初予算案出揃う
県内12市の2025年度当初予算案が出そろった。12市の普通建設事業費は合わせて920億3959万3000円で、対前年度比4・9%減少した。普通建設事業費が最も多かったのは前橋市で約159億円となる。また、富岡市の90・4%増、安中市の38・3%増、渋川市の26・5%増など計7市で普通建設事業費が増加した。減額となったのは高崎市の48・5%減を筆頭に5市。一般会計総額については、高崎市を除く11市で増額となっている。(6面に関連記事)
増額となった7市のうち、前年度比で20%以上の増額となったのは◇太田市(23%増)◇沼田市(29・4%増)◇渋川市(26・5%増)◇富岡市(90・4%増)◇安中市(38・3%増)−。太田市では学校関連事業、渋川市ではJR八木原駅周辺整備、富岡市は西小学校の長寿命化改修やさくら小学校の建設事業など大型事業が控えている市が多い。
普通建設事業費が減額となったのは◇高崎市(48・5%減)◇桐生市(27・6%減)◇伊勢崎市(17・4%減)◇館林市(6%減)◇藤岡市(5・6%減)−の5市。最大の減額幅となった高崎市は高浜クリーンセンター建設工事などの大型事業が完了したことによる減が主となっている。高崎市における主な建設関連事業としては、箕郷多目的運動場(仮称)整備事業に1億5960万円を計上し、多目的運動場造成工事などに着手する。また、次期最終処分場整備事業として、境界測量委託料4276万4000円も計上している。
普通建設事業費の増加幅が最大だった富岡市は75億3494万8000円を計上。さくら小学校の建設事業には債務負担も含め事業費約32億5000万円を充てており、新校舎および屋内運動場の建設などを予定する。
普通建設事業費が最も大きくなったのは前橋市となった。159億8298万9000円で、前年度比3・6%の増加。前橋工科大学の2号館・図書館改築工事へ3カ年かけて工事費約31億円を充当する。このほか、上川淵公民館の増改築や動物愛護管理センターなど、建築関連事業が多くあがっている。
一般会計予算は、12市総額で7827億3603万6000円。対前年度比では4・4%の増額となった。高崎市を除く11市で増額となっている。前年度比でみるとみどり市の22・2%増を筆頭に◇富岡市=14・8%増◇安中市=13・1%増◇太田市=9・8%増−と続いている。唯一減額した高崎市については富岡賢治市長が会見で「さまざまな事業を打ち出している中で、脇を固めた節約型予算とした」と述べている。