石川県教育委員会庶務課は、児童・生徒数の増加が見込まれる小松特別支援学校(小松市金平町)を、能美市吉光町にある県立寺井高等学校の敷地内へ移転新築する計画だ。2029年度の開校を目指しており、25年度には基本計画策定に乗り出す。当初予算案に事業費600万円を計上した。
知的障害者が通う同校の児童生徒数は14年度に109人だったが、24年度には202人になり、今後も増加が見込まれているという。一方で増築スペースがなく建設地が懸案となっていた。
県では児童生徒の約3分の1にあたる約70人が能美市から通学していることから、利便性が高い寺井高校敷地内に新たな特別支援学校の設置を決めた。両校の生徒同士が交流を図るインクルーシブ教育(障害のある者と障害のない者が共に学ぶ)を通じた共生社会の実現を目指している。
県立高校の敷地内に特別支援学校が移転するケースは、金沢向陽高校での「いしかわ特別支援学校高等部」があり、今春の開校予定。