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建通新聞社(神奈川)
2025/02/06

【神奈川】川崎市 当初予算案投資的経費は860億

 川崎市が2月6日に公表した2025年度当初予算案では、一般会計の投資的経費は24年度比13・9%減の860億4200万円だった。例年進めている学校施設の再生整備や、鷺沼小学校を含む2校の校舎増築に関する事業費が伸びたものの、4月に開校する新小倉小学校の完成などによる反動で139億円減少した。防災・減災や暑熱への対策を重点施策とし、新たに市立学校の体育館への空調整備、指定避難所へのマンホールトイレの整備を推進する。
 一般会計に占める投資的経費の割合は9・6%(24年度比1・9ポイント減)。新本庁舎や橘処理センターの建て替え、京浜急行大師線の連立事業などがあった直近10年間はおおむね1000億円前後で推移していたため、900億円を下回るのは15年度以来となる。本年度と比較した減少の要因としては、新小倉小学校の事業費約102億円、富士見公園の再編整備事業費約20億円の影響が大きかった。
  〜体育館空調整備へ設計費〜
 今回の予算案では防災・減災や暑熱などへの対策に重点を置き、「生命(いのち)を守る安全・安心予算」と名付けた。市立学校の体育館への空調整備には2億9170万円を投じる。4月時点の空調設置率は3・9%にとどまる見込みで、まずは15棟の設計を行うとともに、その他の学校についても整備方針を取りまとめる。また、全指定避難所へのマンホールトイレの一斉整備に向けた基礎調査を行うための費用として9104万円を計上する。
 この他、上下水道施設や管渠、浸水リスクが高い地区の水害対策には179億4240万円を投じる。避難所や医療機関といった重要な施設への供給ルートなどの耐震化を進めるとともに、排水樋管周辺4地域へのポンプゲート設備の整備工事を発注する。

  〜学校施設再生整備を推進〜
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 「学校施設長期保全計画」に基づく予防保全・再生整備を進めるため、小中学校の校舎や体育館の改修設計・工事を行う。小中学校には65億0537万円、高校には4億3457万円を計上する。また、近隣の再開発事業に伴い人口増加が予測される市立学校の増築工事費として、鷺沼小学校に14億4214万円、登戸小学校に8億2042万円を充てる。 
 公共建築物の長寿命化対策には30億1168万円、市営住宅の建て替えには33億0275万円を盛り込む。新たに高石住宅と生田住宅の新築工事、小倉西住宅と清水台住宅の解体工事に入る。
 一般会計の総額は過去最高の8927億4988万円(24年度比2・5%増)。特別会計は5064億7620万円(3・6%増)、企業会計は2355億0196万円(2・3%増)で、総額は1兆6347億2805万円(2・8%増)だった。

提供:建通新聞社