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西日本建設新聞社
2025/02/13

【熊本】セミコン周辺渋滞解消に50億 県当初予算案

 熊本県は、19日開会の定例県議会に提案する2025年度予算案を発表した。一般会計は8447億9700万円で、24年6月補正後(当初は知事選で骨格)と比べ1・3%(114億円)のマイナス。感染症への対応などが落ち着き、過去5年で最も小さい規模となった。セミコンテクノパーク周辺の渋滞解消に50億1700万円、県民総合運動公園の新駐車場整備に6億700万円を計上している。
 予算案は、昨年12月に策定した「くまもと新時代共創基本方針」の四つの方向性に沿って編成。▽こどもたちが笑顔で育つ熊本40億円▽世界に開かれた活力あふれる熊本94億円▽いつまでも続く豊かな熊本14億円▽県民の命・健康・安全安心を守る171億円―を配分している。
 セミコンテクノパーク周辺の渋滞解消は、昨年末に熊本市との調整会議で合意した対策に基づき、土木部と県警本部で対応にあたる。短期的(3カ年)に実施する交差点改良や右折レーン延伸、バスベイ整備などに、初年度分4億4100万円を計上した。県警が実施する信号制御最適化は2億6000万円。中期的取組では、道路ネットワーク整備12億2300万円、熊本高森線4車線化28億8600万円を予算化。長期的対策の熊本都市圏3連絡道路には2億800万円を付け、熊本市と連携した調査・道路概略設計を実施する。
 県民総合運動公園の駐車場整備は、大規模イベント開催時に周辺道路で渋滞が頻発していることから、新規に整備するもの。国体道路東西線を挟んでパークドームの南側に、1000台規模の常設駐車場を整備し、交通の分散化を図る。
 このほか、消防学校本館および寄宿舎整備11億7600万円、県営工業団地施設整備29億7900万円、農業農村整備224億4100万円、道路施設保全160億5300万円、河川砂防事業367億2900万円、港湾整備61億7400万円、県立学校施設整備61億4400万円、阿蘇くまもと空港アクセス鉄道整備調査検討2億7300万円、多良木警察署整備1億1900万円などを盛り込んだ。
 投資的経費は1783億4500万円で、一般会計の21・1%を占めている。普通建設費が26億円減少したが、国直轄事業負担金が33億円増えており、全体で8億円(0・4%)増と前年度並みを確保した。

提供:西日本建設新聞社
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