京都市は、2025年度当初予算案を公表した。一般会計のうち普通建設事業費は686億円。大規模工事の終了などにより前年度当初と比べ24億円少ない3・4%減となったが、施設の老朽化対策などを充実させる方針。次期クリーンセンターの整備に関する検討業務を予算成立後、24年度内にも公告する。また、西大路消防出張所の建て替えに向け、実施設計などの一般競争入札を25年度上半期に公告する見通しだ。
次期クリーンセンター整備事業では、整備方針に関する検討業務の委託料として、25〜26年度の債務負担行為に限度額3900万円を設定。同業務は、24年度内にも事業者の選定を開始する見通しで、発注方法は公募型プロポーザルを検討している。
また、当初予算に2200万円を別途計上しており、環境影響評価に向けた予備的調査業務の委託料などに充てる。同業務も予算成立後、早々に発注する見通しだ。
同センターは、東北部クリーンセンター(左京区静市市原町1339)が36年度末に耐用年数を迎えることから、後継施設として整備する。旧西部クリーンセンター敷地(西京区大枝沓掛町26)を建設候補地としており、25年度から施設規模、ごみの処理方式、排ガス処理方式に加え、さまざまな技術的課題について検討する。
26年春に整備方針を策定する見通しで、同年夏以降に環境影響評価を開始する。並行して設計を進め、30年度に工事を発注、36年度の完成を目指す。37年度ごろから稼働を開始する予定だ。
西大路消防出張所建て替え整備では、現在の消防隊機能に加え、救急隊の配置が可能な消防出張所を新築する。新庁舎の実施設計と現庁舎の解体工事は、いずれも25〜26年度の債務負担行為を設定しており、限度額の合計は4000万円。現庁舎(鉄筋コンクリート造2階建て延べ約200平方b)の解体設計や地質調査の委託料を含めた事業費全体では4600万円を計上している。
地質調査業務と新庁舎の実施設計業務、解体設計業務はそれぞれ25年度上半期に一般競争入札を公告する見通し。解体工事は下半期に一般競争入札を公告し、26年度中に完了する。新庁舎の建設工事は26年度に発注し、27年度中に竣工する予定。
この他の事業を見ると、道路整備、橋梁耐震補強、老朽化修繕などに133億6100万円、水道・下水道管路の改築更新や地震対策などに390億円を盛る。
また、公園施設の充実や柴山西公園(山科区)のリニューアル設計などを行うこどもまんなか公園魅力アッププロジェクトに2億3390万円を計上。民間活力の導入など最適な利活用方法や施設整備手法を検討する大学のまち交流センターのあり方検討に700万円を充てる。
一般会計予算額は前年度当初比0・4%減の9575億円、特別会計は同4・6%増の6496億円、公営企業会計は同5・1%増の2651億円。全会計では、同2%増の1兆8723億円となった。
提供:建通新聞社