新潟県土木部河川整備課は、2級河川鵜川水系鵜川の鵜川工区、横山川工区(柏崎市浜〜田屋地内)における広域河川改修事業について、残事業費23億円を投じて掘削工などを推進。現在の進ちょく率は87%で、2032年度の完了を目指す。
鵜川水系鵜川は流域面積108・7平方キロ、流路延長24・6キロ。流域では1950年から中小河川改修事業に着手したが、その後も洪水による被害は発生しており、1978年6月の豪雨では浸水面積1819ヘクタール、床上1446戸、床下1508戸と過去最大規模の被害が出た。また、支川横山川工区でも2005年6月に132ヘクタールが浸水する事態が発生した。このため、地元も事業完成に向けた協力体制が整っており、事業促進への要望も寄せられている。
残事業内容は延長1664メートルにおける築堤工4万900立方メートル、掘削工15万1440立方メートル、護岸工3万5424平方メートルとなる。鵜川工区は県道野田大橋までの改修が概ね完了しており、鵜川ダム建設と連携し、ダム供用までに計画区間の流下能力確保を目指す。横山川工区については市道架替えが完了し、引き続き、いまだ治水安全度が低い状態となっている上流に向かい改修を進める。事業完成により、市街地部では1/50の計画流量510立方メートル/秒、上流部では1/30の計画流量200−400立方メートル/秒を安全に流下させることが可能となる。