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秋田建設工業新聞社
2025/02/10

【秋田】能代市、7年度当初予算に水素ラボ構想調査費/高圧水素設備の規模など詰める

 能代市総合政策課は今年度、能代ロケット実験場と連携した水素ラボ構想(ボイルオフガス活用、ラボ建設など)に関し、企業等のニーズ調査を実施。実現に向けた課題を抽出したうえで、市が設置する高圧水素設備の容量や設置場所など、実施設計委託に向けた詳細を7年度に詰めるため、調査委を当初予算に要望している。実施設計は8年度に委託し、同年度からの着工を目指す。

 水素ラボ構想は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の能代ロケット実験場内にある液体水素貯蔵タンクから発生するボイルオフガスを回収・再利用し、水素関連ベンチャー企業などに提供することで関係人口の創出に繋げるもの。構想は大きく2つに分けられており、構想1はボイルオフガスの再利用設備整備、構想2は水素ラボ建設となっている。

 構想1のボイルオフガスの再利用設備整備では、JAXA能代ロケット実験場内に市が高圧水素設備(再加圧・貯蔵・充填設備)を設置。実験場内にある液体水素貯蔵タンクから発生するボイルオフガスを回収して高圧化し、燃料として再利用できるようにする。高圧化した水素は、水素関連ベンチャー企業などに提供し、関係人口の創出に繋げる狙い。

 7年度は、企業が求める水素の圧力など、再利用に必要な条件を調査し、高圧水素設備の容積などを検討。合わせてJAXAと設置場所について調整を進めていく。設備設置後の運用は、JAXAに委託する方針。

 構想2は、ボイルオフガスの再利用を実現することにより、大手企業だけではなくベンチャーや中小企業も参画できるよう、実験場内に水素関連の開発・実証を行うラボを建設するもの。ラボの実現には民間資金の活用を視野に入れている。

提供:秋田建設工業新聞社