富山、石川両県が管理し、氷見市と羽咋市を結ぶ国道415号の県境部におけるトンネル区間について、直轄権限代行の妥当性を検証する国土交通省の技術検討会の初会合が7日、富山河川国道事務所と金沢河川国道事務所をWeb会議システムで接続し開かれた。事務局が当該箇所の地形・地質の状況や課題を示した上で、技術的課題のとりまとめ案を協議した。
同省や両県でつくる「国道415号県境部に関する有識者委員会」では昨年12月、「起終点間を最短で結び、かつ周辺集落との接続を確保する案」として氷見市熊無−羽咋市神子原間のルート帯4・8キロを決定。概算費用は350〜430億円を見込む。路線中には2キロ弱のトンネルが想定され、同委員会からは「トンネル構造が想定される県境付近は地すべり地形に近接し、リスクを軽減できる道路構造や施工計画の検討が必要」との意見があり、整備には高度な技術力や管理能力を要するとして、両県から直轄権限代行での整備を求められている。
検討会の初会合では、佐藤保之富山河川国道事務所長が「より自然性が高く、より安全安心で、地域のみなさんに喜んでいただく道路にするために、課題解決に向けた技術的なご指導、ご助言をいただきたい」とあいさつ。会議は非公開で行われ、後日富山河川国道事務所と金沢河川国道事務所のホームページに議事要旨が公表される。次回以降も直轄権限代行の妥当性を検証していく。