深谷市は、市内で初めてとなる「市幼稚園・こども館複合施設(仮称)」(深谷536の1ほか)の建設が進む中、2026年4月の開業を控えて最終的な関連工事の発注を計画している。完成施設への太陽光発電設備の設置工事を、25年2月中旬に公告する予定。また、開業後には、2番目となる駐車場の整備工事も発注する予定だ。
同複合施設は、深谷市役所から数百mにある市街地で建設が進む。「教育・子育てを支える拠点の場の創出」をコンセプトに、子どもの学びと遊びの場、保護者の交流の場などの機能を持った施設として整備される。
敷地面積約5600uに、2階建てRC一部S造で延べ床面積4600uの施設を建設する。1階部に幼稚園(延べ床面積約1500u)、2階部にはこども館(同3100u)などを配置する。
こども館は、0〜18歳の子どもが自由に利用でき、幼児向けの室内アスレチック遊具や、楽器などを練習できる防音室、学習用途で利用できる図書室なども併設する。幼稚園の園庭や、子どもらが噴水などで水浴びできる設備なども設ける。
24年9月に着工し、26年2月までに建物を完成させる計画だ。
関連して、今回公告される予定なのが、完成した建物の屋根上などに太陽光パネル約50枚を設置する工事。出力約20kWを超え、発電された電力は施設で照明などに自家消費する。
こうした電気設備工事などはまとめて、2月中旬に公告され、一般競争入札で発注される。工期は25年3月〜26年2月となる予定だが、「実際に施設にパネルなどを設置する工事に入るのは、25年8月ごろからになる」(同市教育施設課)と見込んでいる。
また、開業後には新たな駐車場整備にも乗り出す。すでに施設建設地から市道挟んだ約4500uを、約130台が止められる第一の駐車場として整備を終え、利用を始めている。
それに追加する形で、現在運営されている深谷幼稚園(仲町19の2)の建物(RC造1階建て、延べ床面積542u)を解体し、その敷地約2500uに第二の駐車場を設ける計画。同市は、同複合施設が開業した後の26年度中に、一般競争入札で発注する見通しだ。
解体工事と駐車場整備工事を分離して発注するかなどは、現在検討を進めている。
第二の駐車場が完成すれば、第一と合わせて合計200台以上の駐車スペースを確保させる方針。近隣には、深谷図書館や深谷商工会議所なども並び、共有駐車場として利用することも想定している。
同市はこれまでに、同複合施設の本体工事費(26・6億円)や第一の駐車場整備費(0・8億円)、設計・工事監理費(1・9億円)が概算事業費として29・3億円に及ぶと公表している。
これらに加えて、新たに発注される、太陽光発電設備設置工事や第二の駐車場整備費などを含むと、全体で事業費が約40億円になる計画予だという。
提供:埼玉建設新聞