トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

北陸工業新聞社
2025/02/07

【石川】パシコンに設計委託/大崎地区液状化対策実証実験/かほく市

 かほく市は6日までに、能登半島地震で液状化の被害を受けた大崎地区の対策に向け、工法を検証する実証実験の実施設計業務をパシフィックコンサルタンツに委託した。1400万円で随意契約した。履行期間は3月28日までで、新年度の実験開始に備える。
 国土交通省によると、大崎地区は液状化で地盤が横方向に大きくずれ動く「側方流動」が起き、約44ヘクタールの範囲で対策が必要とされる。実証実験は砂などを圧入し地盤強度を高める「地盤改良工法」と、道路下に集水管を設置し宅地の水位を下げる「地下水位低下工法」の2工法を実施。工法ごとに県道松任宇ノ気線周辺の地層が異なる2カ所ずつの場所で行う。
 市は4月から実験を行うための準備工事に取り掛かり、秋ごろから1年ほどかけて、地下水位の低下や井戸水への影響、地盤沈下の有無などを調査する。並行して地元での説明会を複数回開催し、住民合意も進めていく。2027年度の対策工事の着工を目指す。事業期間は5〜10年が想定される。
 国交省が概算で算出した事業費は、地盤改良工法を採用した場合で200億円、地下水位低下工法で90億円となる。
 市は大崎地区以外で液状化の被害が生じた内日角、七窪、上山田、宇野気、横山、内高松の6地区についても対策の検討を進めている。

hokuriku