大仙市こども政策課は、神岡B&G海洋センター解体跡地に新設する屋内遊び場施設に関し、DBO方式(設計施工運営一括)を採用する方針を固めた。新年度に支払いを予定している基本設計の事業費1,432万1,000円と、8〜19年度の債務負担行為15億959万9,000円(実施設計4,942万4,000円〔8年度〕、本体9億9,649万6,000円〔8〜9年度〕、管理運営4億6,367万8,000円〔9〜19年度〕)を当初予算案に提案。新年度早期に事業者選定の公募を開始する予定。
神岡B&Gセンター(神宮寺字中瀬古川敷210、平成元年建設RC1F980.64 u)は7年度、スポーツ振興課の発注で解体する。当初予算案に工事費1億725万円を計上しており、新年度早期の発注、年内の完了を目指す。解体設計は今年度、エムシーエー建築設計でまとめた。
市内には子どもが屋内で遊べる施設が計14カ所あるが、施設の老朽化やスペースが手狭といった課題を抱えている。このため、子育て世代に実施したアンケート結果をもとに、子どもたちが雨天時や冬期間でも安全に遊べる施設を整備する。
建設地は、交通の利便性や駐車場確保といった観点から、神岡中央公園内の神岡B&G海洋センターの解体跡地を選定している。
施設面積は約1,300uを計画しており、遊戯・学習・子育て支援機能(大・小遊戯場、視聴覚・絵本コーナー、多目的室)、休憩機能(ラウンジ、トイレ、授乳室)、管理機能(事務室、エントランス、倉庫、機械室など)を整備する予定。
事業実施にあたり、5年5月に基本構想を策定。施設に求めるニーズ調査を実施し、同年度末に基本計画を策定した。今年度は建設地の地質調査を自然科学調査事務所で実施したほか、2度のサウンディング調査を実施。事業手法、事業期間、運営方針のほか、神岡中央公園芝生広場内の公園設備(ブランコ、砂場など)の移設・設置などに関する意見を聞いた。
大日本ダイヤコンサルタントに委託し基本計画をまとめる際、事業手法を検討した結果、DBO方式を導入することで従来手法よりも定性的・定量的なメリットが得られるとの結果を得た。これを踏まえ、昨年8月に市の関係部長などで構成する「公民連携手法導入会議」を開き、DBO方式とする方針を固めた。
本体整備に関しては、9月末までに事業者を選定。今年度から9年度途中までかけて基本・実施設計、本体建設を行い、9年内のオープンを目指す。なお、昨今の資材費・人件費高騰を踏まえたさらなる財源確保のため、今後はガバメントクラウドファンディング(自治体が行う寄附制度)の実施も検討していく。
提供:秋田建設工業新聞社