県内建築関連団体の関係者が一堂に会する恒例の2025年「建築富山 新春交流会」が1月31日、富山市の電気ビルで各団体の会員ら約230人が出席して盛大に開かれ、新春を祝うとともに地域の建築文化と建築産業のさらなる発展へ決意を新たにした。
冒頭、主催者を代表してあいさつに立った県建築士会の西野晴仁会長は、「能登半島地震では多くの方々に応急危険度判定や被災住宅相談、罹災証明調査などで尽力いただいた。復興はまだこれからで、一緒に頑張っていきたい。建築甲子園で高岡工芸高校のチームが準優勝となり、表彰式で高校生の表情を見て、富山の未来は明るいと感じた。建築設計は大変重要でやりがいがあり、皆さん方と協力してはじめてできる仕事。交流を深め、幸せ日本一富山を盛り上げていきたい」との考えを示した。
来賓祝辞では、蔵堀祐一副知事(知事代理)が「能登半島地震では液状化が発生し、地域ごとに被災者の気持ちを考慮して対策を進めていかなければならない。専門家の知恵がなければ住宅の復興はなかなか進まず、支援、協力をお願いしたい。県では、環境性能や耐震性能に優れた富山型のウェルビーイング住宅を整備することにしており、新年度から着手していきたい」とあいさつ。藤井裕久富山市長は、「まちづくり、住宅は安全性能・環境性能を含め、新たな時代の一歩を踏み出している。性能を上げていくためには、皆さん方の技術や熟練の技、経験、ノウハウが必要。今問題なのは一次避難所となる体育館の気密性を上げ環境を良くすることであり、知恵をお借りして一緒に取り組んでいきたい」と述べた。
引き続き、井上学県議会副議長の発声で乾杯し、和やかに歓談しながら親睦を深めた。県建築士事務所協会の稲葉伸一会長の中締めで閉会した。
参加団体は、▽県建築士会▽県建築士事務所協会▽日本建築家協会北陸支部富山地域会▽日本建築学会北陸支部富山支所▽日本建築構造技術者協会中部支部北陸部会富山会▽県設備設計事務所協会▽県建築設計監理協同組合−の7団体。