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建通新聞社(神奈川)
2025/01/30

【神奈川】川崎市 入江崎統合幹線整備へ基本設計

 川崎市は、入江崎統合幹線の基本設計を日本水工設計湘南事務所(藤沢市)に委託した。履行期限は2027年3月15日まで。入江崎統合幹線の本線と、入江崎水処理センター内に新設するポンプ棟の設計をまとめる。入江崎統合幹線は重点化地区に位置付けられた3地区の浸水対策として雨水を貯留する役割を持つとともに、地区内のポンプ場から集めた汚水を自然流下で入江崎水処理センターに送る。詳細設計などのスケジュールは未定としている。
 入江崎統合幹線の延長は約5`、管径は約4500_。入江崎水処理センターから国道15号の元木交差点付近までを想定ルートとする。重点化地区に指定された京町・渡田地区、大島地区、観音川地区の一体的な浸水対策として、地区内から集めた雨水を貯める機能を持つ。貯留量は約8万5000立方bを計画する。
 入江崎統合幹線の内部には遮集管を整備し、京町ポンプ棟、渡田ポンプ場、大島ポンプ場、観音川ポンプ場から収集した汚水を自然流下で運ぶ。入江崎水処理センター内に新たなポンプ棟を整備し、遮集管から送られた汚水を揚水する。
 基本設計は入江崎統合幹線の本線と、入江崎水処理センター内に整備するポンプ棟を対象とする。入江崎統合幹線の敷設にはシールド工法を採用する予定。三つの地区から雨水を集める雨水導水管、四つのポンプ場から汚水を集める遮集管は設計の対象には含まないが、接続箇所や接続方法を検討する。基本設計図面を作成し、段階的な施工計画をまとめる。
 入江崎統合幹線の内部には、自然流下で汚水を送る遮集管(管径900〜1350_程度)や洗浄管(管径300_程度)、汚泥圧送管(管径300_×2条)、光ファイバーケーブル(管径100_)などを整備する計画。これらの管渠を内挿することを想定した断面形状を検討する。
 入江崎水処理センター内のポンプ棟には、晴天時に汚水を揚水するポンプと雨天時に汚水と雨水を揚水するポンプをそれぞれ整備する。晴天時の最大汚水量は毎秒2・689立方b、雨天時の下水量は5・370立方bを計画。雨天時のポンプは統合幹線に貯留した雨水の排水も兼ねる。入江崎統合幹線は自然流下を前提として整備するため、大深度のポンプになる想定だ。

提供:建通新聞社