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建設経済新聞社
2025/01/23

【京都】崇仁市営住宅8棟の跡地活用 JR東海グループ、日本電気硝子らの提案選定 商業とオフィスの複合型拠点に

 京都市は22日、崇仁地域における市有地の一部(崇仁市営住宅8棟跡地)の活用に係る契約候補事業者として、ジェイアール東海関西開発梶i京都市南区)を代表事業者、日本電気硝子梶i滋賀県大津市)、東海旅客鉄道梶iJR東海。愛知県名古屋市中村区)を共同申込者とする計3者から成る事業者を選定したと発表した。
 申込事業者は1者。申込事業者の得点は131点(148点満点)。買受希望価格は60億6000万円で、市の設定した参考価格(最低提案価格)と同額。
 京都市下京区西之町の崇仁市営住宅8棟跡地について、公募型プロポーザル方式(総合評価方式)で活用計画を審議し、契約候補事業者として選定した。
 契約候補事業者の提案「(仮称)京都駅東部複合型拠点整備PJ」によると、JR東海グループによる商業開発と大津市に本社を置く日本電気硝子の本社機能移転を行う。
 事業コンセプトとしては、都市計画提案制度を活用した地上8階、高さ約45mのビル施設の中に、商業施設とオフィスが入居する複合型拠点を整備。まちの発展と成長を加速させるべく、「賑わい」や「クリエイティブなビジネス拠点」など、新たな価値を創造する。
 また、将来構想として、当該地の周辺と一体的に「賑わい」と「回遊性の向上」を創出し、「歩いて楽しい空間づくり」を推進する。
 施設概要は、▽京都で活動する若手芸術家の作品展示や演奏会等のイベントのほか、地元小中学校の生徒との交流などができる多目的スペース及びカフェを整備。また、周辺を往来する人々の憩いと交流の場として交流広場を整備▽地域住民、旅行者、企業で働く人々など、様々な人の生活を支えるスーパーマーケットを整備▽MICE(企業や国際団体・学会等の会議、イベント、展示会・見本市等)の受入施設として学会、セミナー、会合等の開催や、交流イベントに利用できる大ホール及び会議室を整備▽日本電気硝子の本社機能(大津市)及び営業所(大阪市)を移転統合し、約500名の従業員が働くオフィスを整備することにより、京都駅南オフィス・ラボ誘導プロジェクト「京都サウスベクトル」が目指す将来像の実現に寄与▽地域企業、大学、行政研究機関など、多様な人材の交流を通じて新しい技術・開発、事業への着想を発出する場として、共創空間を整備▽八条通の歩道拡幅による安心安全で緑豊かな歩行空間の整備や、帰宅困難者の受け入れ及び防火水槽の設置による防災対策を実施。
 対象の市有地は下京区西之町36−7、161−1、161−3、161−5、284−1、285、289の敷地3256・9u。用途地域は商業地域(建ぺい率80%、容積率600%)。公法上の主な規制は31m第一種高度地区、都市再生緊急整備地域(京都駅周辺地域)など。JR京都駅八条口から東へ約450mに位置、河原町八条交差点から西入ル北側に位置する。
 今後の予定スケジュールは、令和7年2月に市と契約候補事業者が基本協定を締結、7月以降に都市計画変更案について都市計画審議会に付議する。8月以降に売買契約を締結する。
 整備スケジュールは、令和7年に基本設計及び実施設計、8年に工事に着手、10年に建物を完成させ、事業開始を予定。
 プロポの担当は京都市都市計画局住宅室すまいまちづくり課。
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 崇仁市営住宅8棟跡地の南西側では、JR東海グループのジェイアール東海不動産梶i東京都港区)が「京都八条東口計画」新築工事を大末建設(大阪市中央区)の施工で進めている。
 東海旅客鉄道梶iJR東海。愛知県名古屋市中村区)、ジェイアール東海不動産梶A潟Wェイアール東海ホテルズ(愛知県名古屋市中村区)、マリオット・インターナショナル(マリオット/本社・米国メリーランド州)は令和5年12月、京都八条東口計画の計画地に「コートヤード・バイ・マリオット京都駅」を令和8年度に開業する予定。
 JR東海グループのホテルとして関西地区初出店、マリオットとしても「コートヤード・バイ・マリオット」ブランドは京都初出店となる。