新潟県農地部農地建設課は、落堀川地区(新発田市、胎内市)の農村地域防災減災事業について、残事業費21億300万円を投じて、排水路工L=972メートルを整備する。
胎内市(旧中条町)と新発田市(旧紫雲寺町、旧加治川村)に位置し、排水河川である2級河川落堀川は1957年度(昭和32)に改修が完了。その後、流域内の開発や都市化による流出量の増加でピーク水位が上昇し、さらに地盤沈下で排水能力の低下により、地区内で湛水被害が生じている。このため、落堀川支川の十文字川、堀川、大井川等の改修および排水機場整備を行うことで、農業経営および住民生活の安定を図るのが目的。すでに整備が完了している路線の流域では湛水被害が解消され、農業生産が向上しているという。また、近年は降雨量の増加に伴う災害の激甚化による被害発生も増加し、新発田市からは事業の早期完了を強く要望されている。
全体計画によると、排水機場3カ所(完了済み)と排水路工L=1万5351メートル(5路線)を整備する。事業間調整により工事発生土を有効活用しコスト縮減に努めている。84年度(昭和59)に新規着手し、2025年度の完了を目指す。総事業費242億2800万円に対する進ちょく率は91・3%。