静岡県が発注した建設キャリアアップシステム(CCUS)活用工事について、2024年度4〜10月は137件の工事で事業者からの活用希望があった。23年度同期の活用希望は93件で、47・31%の増と、5割近く増加している。23年度全体の件数は148件で、24年度は10月末時点ですでに前年度の9割以上の活用希望数となっている。部署別の活用希望数は沼津土木事務所が最多だった。
具体的な部局別の活用希望数は、沼津土木事務所が53件で、清水港管理局の33件、御前崎港管理事務所と東部農林事務所の10件が続く。23年度同期の活用希望数と比べると、沼津土木事務所は22件から240・90%増と2倍以上に増加している。一方、23年度同期で沼津土木事務所と並んで活用希望数が多かった島田土木事務所は、22件から大きく減少した6件となっている。CCUSの活用を希望した工事のうち、10月末時点で完了し、現場での就業履歴の登録実績があった工事は8件あった。
県は、発注する全ての工事をCCUS活用工事(受注者希望型)としており、就業履歴登録が確認できれば工事成績の「創意工夫」の項目で1点を加点している。総合評価落札方式による発注工事では、CCUSの活用を申請した場合に0・5点を加点している(現場で就業履歴登録の確認ができなかった場合は、工事成績評定で減点)。また、CCUSの事業者登録をしていれば、競争入札参加資格の主観点で10点を加点している。
県内のCCUSの技能者登録数は、10月末時点で3万7943者で、23年度末(24年3月末)の3万4092者から3851者増加(11・29%増)している。
提供:建通新聞社