県は「子どもの可能性を広げる千葉の確立」の実現に向け、「教育施策の充実」として県立学校長寿命化対策事業や特別支援学校整備事業などを進めていく。2025年度当初予算案において、「県立学校長寿命化対策事業に111億9000万円を計上したほか、限度額134億6400万円の債務負担行為を設定。また、特別支援学校整備事業として6億670万円を盛り込むとともに、限度額83億2000万円の債務負担行為を定めている。
県立学校長寿命化対策事業では、県有建物長寿命化計画に基づく大規模改修などを推進。同計画で「県有建物の整備計画U期」に位置付けた東金高等学校・佐倉西高等学校・仁戸名特別支援学校など8校の調査・基本設計、基本設計完了済みの19校の実施設計、13校の仮設校舎賃貸借、15校の工事を行う。
また、大規模改修の着手がおおむね28年度以降となる学校のうち、老朽化が著しいものについて屋上防水など改修を行う。対象は、5校・16棟の実施設計と、10校・17棟の工事。
特別支援学校整備事業においては、児童・生徒の増加に伴う過密解消のため、第3次県立特別支援学校整備計画に基づき新設校の設置などを行う。
事業費の内訳は▽旧千葉市立花見川第二中学校の改修などによる学校新設=1億8000万円・債務負担行為7000万円▽浦安市立明海南小学校の改修などによる学校新設=1億6220万円・債務負担行為29億1000万円▽君津高校上総キャンパスの改修などによる学校新設=1億8570万円・債務負担行為49億3300万円▽松戸特別支援学校の教室棟増築=7500万円▽印旛特別支援学校への仮設教室棟設置=380万円・債務負担行為4億700万円。
空調・EV設置やトイレ改修も推進
県立学校空調設備整備事業に19億8400万円を措置するとともに、限度額30億9900万円の債務負担行為を設定。対象は▽高校の普通教室=県設置空調の設計9校、同リース33校、保護者負担により設置された空調のリース86校▽高校の職員室などの管理諸室=県設置空調の設計1校、同リース93校、保護者負担により設置された空調のリース10校▽高校の特別教室=県設置空調の設計15校、同リース26校、保護者負担により設置された空調のリース81校。
県立学校体育館空調設備整備事業1000万円を盛り込んでいる。生徒の学習環境を改善するとともに、災害時の避難所機能を強化するため、高校2校を対象に空調設備整備の設計を行う。
県立高校エレベーター設置事業に5460万円を計上し、限度額18億4800万円の債務負担行為を定めている。障害のある生徒などが安心して学校生活を送ることができる環境づくりを推進するため、リース方式により、高校3校にエレベーターを各1基設置する。
県立学校トイレ改修事業8億6500万円を措置し、限度額46億6800万円の債務負担行為を設定。トイレの床のドライ化や手洗い設備の改修、和式トイレの洋式化などを実施する。
トイレ先行改修事業として、当面の大規模改修の対象となっていない高校18校の普通教室棟18棟のトイレについて、デザインビルド方式により洋式化を含めた全面的な改修を行う。
また、大規模改修および先行改修の対象となっていない高校96校の和式トイレについて、計画的に洋式化改修を進めていく。
県立学校照明器具LED化事業6470万円を盛り込むとともに、限度額6億5000万円の債務負担行為を設定。リース方式により、普通教室、事務室、校長室、職員室、保健室などの照明を順次、LED化する。