日本工業経済新聞社(群馬)
2025/01/16
【群馬】無電柱化推進計画を示す 123区間優先整備
県道路管理課は無電柱化推進計画2025の原案を示した。今後10年間で防災面において無電柱化の必要性が高い123区間、86・07qを優先的に整備を進める方針を明らかにした。優先的に整備を進めていく区間については34年度までに5・6qの無電柱化事業に着手。34年度までに5・28qの整備を完了させ、27・3%まで無電柱化率を引き上げるとしている。
県内全域の国道、県道および市町村道が対象路線として位置付けられており、計画期間は25年度〜34年度の10年間となる。今回の原案は19年度に策定された無電柱化推進計画の見直しを行うために作成した。
今後10年間における整備目標などは◇防災=災害時にも機能する強靱な道路ネットワークの構築による災害時の救助・復旧活動の円滑化◇安全・円滑な交通確保=歩行者や車いす、自転車の安全円滑な通行空間の確保◇景観形成・観光振興=観光資源や歴史ある文化遺産と一体となった魅力ある景観づくり−の3分野ごとに設定。
災害時にも機能する強靱な道路ネットワークの構築による災害時の救助・復旧活動の円滑化に向けた取り組みとして、災害時にも機能する強靱な道路ネットワーク路線のうち、無電柱化の整備効果が高い区間を優先区間として選定している。
優先区間には高速道路のインターチェンジから第1次防災拠点につながる道路や第1次防災拠点間を結ぶ道路を位置付けており◇前橋エリア=20区間、17・65q◇高崎エリア=15区間、7・49q◇渋川エリア=14区間、8・62q◇沼田エリア=12区間=8・34q◇館林エリア=11区間、7・53q◇藤岡エリア=11区間、6・48q◇桐生エリア=11区間、5・75q◇太田エリア=8区間、7・1q◇伊勢崎エリア=8区間、4・11q◇富岡エリア=7区間、7・3q◇中之条エリア=6区間、5・7q−となっている。
各エリアで最も整備計画延長が長いのが◇前橋エリア=主要地方道前橋館林線(前橋市駒形町〜伊勢崎市連取町)、3・11q◇高崎エリア=主要地方道高崎駒形線(高崎市上大類町〜高崎市京目町)、2・57q◇渋川エリア=国道17号(渋川市東町〜渋川市中村)、2・7q◇沼田エリア=県道戸鹿野下之町線(沼田市下之町〜沼田市新町)、2・33q◇館林エリア=国道354号(館林市羽附町〜館林市羽附旭町)、2・13q◇藤岡エリア=主要地方道藤岡大胡線(藤岡市藤岡〜藤岡市下栗須)、1・59q◇桐生エリア=国道122号(桐生市相生町2丁目〜桐生市相生町1丁目)、1・5q◇太田エリア=国道407号(太田市東本町〜太田市安良岡町)、2・61q◇伊勢崎エリア=主要地方道前橋館林線(伊勢崎市本町〜伊勢崎市下植木町)、0・89q◇富岡エリア=国道254号(富岡市富岡〜富岡市一ノ宮)、3・69q◇中之条エリア=国道145号(中之条町中之条町〜東吾妻町原町下の町)、2・65q−。
歩行者や車いす、自転車の安全円滑な通行空間の確保に向けた取り組みとして4・4qの整備を計画する。34年度までに0・39qの整備を完了させ、70・4%まで無電柱化率を引き上げる方針。前橋エリアは前橋市道00−125号線(前橋市文京町2丁目〜前橋市南町4丁目)で0・57qの整備を計画。伊勢崎エリアでは都市計画道路駅南東西通り(伊勢崎市曲輪町)など4区間で1・25q、高崎エリアについては県道中島新町線(高崎市新町)など5区間において、2・59qの整備を予定する。
観光資源や歴史ある文化遺産と一体となった魅力ある景観づくりに向けた取り組みでは5・1qの整備を計画。34年度までに0・63qの整備を完了させ、31・8%まで無電柱化率を向上させたい考え。
富岡エリアは主要地方道下仁田浅科線(下仁田町南野牧)など16区間で4・83qの整備を予定している。伊勢崎エリアについては、県道中瀬牧西線(伊勢崎市境島村)など2区間で0・31qの整備を計画する。