横浜市は、PFI手法で建て替える野庭住宅(港南区)のI・J街区について1月14日、事業者を決める総合評価一般競争入札を街区ごとに公告した。事前公表した予定価格はJ街区が税込み143億9060万7000円、I街区が45億3388万4000円で、いずれもWTO政府調達対象案件だ。それぞれ4月1〜4日に資格審査書類の提出を受け付けて、7月9〜11日に入札。ヒアリングやプレゼンテーションを実施した後、9月に落札者を決定・公表する。2026年2月に市会定例会での議決を経て本契約を結ぶ予定。
入札参加要件は、I街区が▽設計▽建設▽工事監理▽入居者移転支援―を担う企業。J街区ではさらに、維持管理と、余剰地の活用業務が加わる。建設企業は、建築工事業の特定建設業許可業者で、建築一式の経営事項審査総合評定値1000点以上などが条件。設計と工事監理企業は1級建築士事務所登録が必要となる。全ての業務を単一の企業で実施することも可能。
野庭住宅は港南区野庭町に位置し、全11街区・88棟(3294戸)で構成する市営住宅。1975年に完成したI・J街区を先行して建て替える。
I街区(敷地面積8729平方b)には鉄筋コンクリート造5階建ての住棟が3棟・130戸ある。これを解体撤去した跡地に約130戸の住戸を整備する。
PFIのBTa方式を採用して、施設整備と入居者移転支援を任せる。事業期間は2032年3月31日まで。
J街区(敷地面積2万5248平方b)は鉄筋コンクリート造5階建ての住棟12棟・380戸で構成。南側を新築住宅などの用地として約370戸を整備し、北側には面積約5000平方bの余剰地を創出する。
BOTa方式で施設の維持管理を追加し、付帯事業として余剰地の活用も実施してもらう。事業期間は42年3月31日までの約16年間。
提供:建通新聞社