京都市は、団地再生計画に基づき、住棟建替え(更新棟建設)を進める左京区田中の市営住宅養正団地について、第2期事業として既存13棟を解体し、跡地に更新棟3のY3棟を建設する。
既存13棟の解体撤去工事の実施設計を令和7〜8年度、Y3棟新築工事の基本設計及び実施設計を8〜9年度に進め、既存13棟の解体撤去工事を9〜11年度に実施する予定。
左京区田中馬場町ほかの約5700u(第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)、15m第2種高度地区)に建設予定のY3棟は、RC造5階建、延約6500u規模で計画。住戸は106戸(2K14戸、2DK62戸、3DK27戸、車椅子住宅3戸)を収容する。昇降機設備は9人乗り・交流インバータ方式(VVVF)・トランク付き・車椅子仕様。省エネ基準はZEH−M Orientedを想定。
このほか、集会所・管理事務所を各1ヵ所、ゴミ置き場を1ヵ所整備。駐車場は入居者用41台(うち車椅子使用者用3台)、来客用1台、サービス用1台、駐輪場は自転車置場140台、バイク置場18台を確保する。
解体する既存13棟(RC造10階建、延約1万5100u)の基礎下には、厚さ1〜3m程度のラップルコンクリートがあると想定しており、このラップルコンクリートについては、解体撤去に伴う騒音・振動などの低減、全体工期及び工事費の抑制及び廃棄物やCO2排出量などの環境負荷の削減を目指し、可能な限り新築工事の地業として再利用する考え。
都市計画局は15日、公募型簡易プロポーザル方式で「京都市養正市営住宅整備工事設計業務委託ただし、Y3棟新築その他工事設計業務委託」を公告した。
業務概要は、@京都市養正市営住宅新築工事ただし、Y3棟新築工事に係る基本設計及び実施設計A京都市養正市営住宅13棟解体撤去工事に係る実施設計。
履行場所は京都市左京区田中馬場町ほか。
履行期間は令和8年12月28日まで。
概算予定価格は1億1880万円(税抜)。
プロポの主な参加資格は、▽建築士法(昭和25年法律第202号)第23条に規定する一級建築士事務所の登録を行っている建築士事務所であること▽京都市契約事務規則第4条第2項に規定する一般競争入札有資格者名簿(京都市競争入札参加有資格者名簿(測量・設計等)における登録種目が建築設計であるもの)に登録されている単独企業であること等。
参加表明書の提出は2月12日まで。技術提案書の提出は3月6日まで。書類審査は3月14日、技術提案書審査結果の通知は3月21日を予定。
担当は京都市都市計画局都市企画部都市総務課技術担当(рO75−222−3641)。
なお都市計画局は、令和6年度に簡易公募型プロポーザルの京都市市営住宅団地再生事業養正市営住宅更新棟(第2期)基本計画策定支援業務委託について、住建設計(京都市下京区)を受託候補者に選定した。
業務内容は、@現地調査業務A検討業務(ZEH−M Orientedへの適合、更新棟のデザインは特例認定制度の活用も含め、優れた形態意匠を有し、土地利用、更新棟の位置及び規模などについて総合的に配慮等、住戸内部空間の確保のため床スラブにハーフPCa版の採用を検討等)B説明資料の作成及び説明会等の支援C基本計画の策定D概算経費の算出(既存13棟のラップルコンクリートの解体及び一団地認定の解除等に必要な措置の概算工事費の算出)等。
履行期間は令和7年3月14日まで。
予定価格は2072万4000円(税込)。
プロポの担当は京都市都市計画局住宅室すまいまちづくり課事業第一担当。
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養正市営住宅団地再生計画では、平成16年築の21棟以外の住棟6〜13棟、51・52棟を全棟除却し、新たに更新棟を計3棟建設する計画。団地を集約することで団地中央に位置する9・11・12棟敷地などを活用予定エリアとして創出する。
第1期として養正小学校西側の51・52棟敷地に更新棟1(新2棟(仮称))を建設、7・8・10棟敷地に更新棟2(新3棟(仮称))を建設し、第2期として13棟を解体し、跡地に更新棟3のY3棟を建設する。
先行して進める新2棟の建築工事は要建設(京都市中京区)、新3棟の建築工事は公成建設(京都市下京区)が担当。令和5年12月に新築工事に着手、7年度に完成予定。
設計は内藤建築事務所(京都都市左京区)。