建設業情報管理センター(CIIC)が公表している建設企業の経営事項審査(経審)結果のうち、@売上高A2カ年(または3カ年)平均完成工事高B評点YC八つの経営状況分析指標―による総合ランキングを2024年11月29日時点のデータを基に独自に集計した(※)。主工種が電気の企業で、四つの項目でより上位にランクインしている企業の総合順位を見ると、1位はきんでんで、今回を含めた4回の調査でトップの座を守った。2位はパナソニックEWエンジニアリング、3位は住友電設となり“3強体制”は変わらなかった。
■2位はパナソニックEW、3位は住友電設
上位3社はいずれも4項目ともトップ10に入っている。きんでんは、電気平均完工高が1位の他、売上高が2位、評点Yが6位、経営状況分析指標が9位。パナソニックEWエンジニアリングは評点Yと経営状況分析指標で1位となり、電気平均完工高が6位、売上高が10位だった。住友電設は電気平均完工高が3位、売上高が4位、評点Yと経営状況分析指標が8位と安定感を示した。
■売上高は住友電気工業が他を引き離す
売上高のトップは総合8位の住友電気工業が4兆4028億1400万円で他社を大きく引き離した。2位はきんでんで6545億1600万円、3位はダイヘンで1885億7100万円だった。
電気平均完工高ではきんでんが4205億9199万5000円でトップを守った。栗原工業(969億8408万6000円)が2位、住友電設(617億3821万4000円)が3位だった。
■経営状況は700点台が3社
経営状況について、評点Yは1位のパナソニックEWエンジニアリングと2位の大光電機、3位のヤンマーエネルギーシステムの3社が1400点台。1300点台は寺崎電気産業とエネゲート、きんでん、三社電機製作所、住友電設の5社となった。
経営状況分析指標(800点満点)のトップ3は評点Yの順位と同じ。トップのパナソニックEWエンジニアリングは749点で、上位3社とも700点台の高得点だった。800点満点中400点以上で経営健全度が安定していると見ており、今回調査対象とした企業では、700点以上が3社、699〜650点は6社、649〜600点は66社、500点台は345社、400点台は289社、400点未満は287社だった。
※今回のデータは、大阪府内に本社を置く主工種が「電気」の996社を抽出。売上高、電気平均完成工事高、評点Yは経審結果にあるデータでランキング。八つの経営状況分析指標は経審結果にあるデータをそれぞれ100点満点で得点化して独自に算出した総合得点(800点満点)で順位を付けた。これら企業としての儲けや経営安定度を見る四つの項目でより上位にランキングされていることが総合的に優れた企業と判断した。
取材協力・JME
※ランキング表は建通新聞電子版に掲載中
提供:建通新聞社