香川県は、建築から20年以上がたつ県庁本庁舎本館と県警察本部庁舎施設全体の長寿命化のための保全計画を策定する考えだ。建物と設備の劣化の状況を評価する劣化診断調査を2025年度にも実施し、結果を踏まえて必要な更新工事の内容や施工方法を検討して、施設全体の保全計画を作る。県がまとめた25年度当初予算の要求状況によると、総務部が本庁舎本館など長期保全計画事業として3900万円を盛り込んでいる。
県庁本館は建築後25年、県警本部庁舎は28年が経過し、県が県有建物長寿命化指針で定める建物の目標耐用年数65年の折り返しの時期が近づいている。設備に関しては多くのものが耐用年数を超え、部品交換などのメンテナンスを行いながら使用しており、設備の更新や外壁改修などに早期に取り掛かる必要がある。多種にわたる設備や建物全体の劣化の状況を把握し、更新の時期や工法を見極める必要があるため、まずは両庁舎の施設全体の劣化診断調査を行い、保全計画をまとめる。
空調設備の全面改修も必要だが、相当な費用と長期間の工期が必要で、事務作業への影響も大きいことから、建物の目標耐用年数65年のうち1回で空調の設備更新工事を終わらせることがのぞましく、必要な計画を練る考えだ。
県庁本庁舎本館は地下部分が鉄筋コンクリート一部鉄骨鉄筋コンクリート造、地上部分が鉄骨造で、地下2階地上21階塔屋4階建て延べ4万4990平方b、2000年完成。県警本部庁舎は地下が鉄筋コンクリート一鉄骨鉄筋コンクリート造、地上部分が鉄骨造地下2階地上6階塔屋2階建て延べ2万2169平方b、1997年完成。
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建通新聞社