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建通新聞社
2025/01/14

【大阪】夢洲第2期にサーキットやリゾートなど提案

 大阪府・市は、大阪・関西万博閉幕後に会場跡地となる夢洲中央部の約50fの活用方針となる「夢洲第2期区域マスタープラン」の策定を進めており、募集した民間提案の中から、二つのグループを優秀提案者に決定した。大林組大阪本店(大阪市中央区)を代表企業とするグループが、サーキットや大型アリーナなどの「The heart of OSAKA」を提案した他、関電不動産開発(大阪市北区)を代表企業とするグループがホテルとウォーターパークなどで構成するラグジュアリーリゾートなどの「潤いの粋都(すいと) YUMESHIMA」を提案した。
 全部で3件の提案があり、評価項目の合計得点率が6割を超えた提案2件を優秀提案に選定した。今回は一定の高い基準を満たす提案がなかったことから、最優秀提案者は選定しなかった。

■開発事業者募集の審査時に加点する方針

 今回の提案を踏まえ、大阪府・市は「夢洲第2期区域マスタープラン」を3月に策定し、2025年度下半期にマスタープランに沿った開発事業者を公募型プロポーザルで募集する。今回の優秀提案者には、開発事業者募集の事業計画提案審査時に加点するなどの優遇措置をとる方針だが、最終的には有識者の意見を踏まえ、募集要項を作成する段階で決定する。27年度ごろに土地を引き渡す予定。土地利用形態については、売却または貸し付けを提案者が選択する。
 「The heart of OSAKA」は、サーキットや大型アリーナ、万博開催時のまま存置する「静けさの森」、ホテル、ショッピングモールなど、世界水準のエンターテインメントを集積し、海外・国内観光客や周辺地域住民を呼び込む提案だ。合わせて、万博で導入された先進の技術を都市基盤に実装し、都市の全域を実証フィールドとして活用することで、MICE参加者や新技術実証、研究拠点などを誘致することを目指す。
 代表企業の大林組大阪本店の他、6者で構成する「夢洲第2期区域開発基本構想検討会」による提案で、構成員は非公表としている。
 「潤いの粋都(すいと) YUMESHIMA」は、心と体の潤いを育む未来リゾートをコンセプトに、ラグジュアリーリゾートやエンタメ・劇場街などが担う集客機能に加え、商業、賃貸住宅、オフィスで構成する。道路整備では、夢洲第2期の中心に交通ネットワークのハブとなるラウンドアバウトを整備し、駅前ゲートゾーンと観光外周道路をオーバーパスしてつなぐ他、メイン動線に沿って公園空間を整備し、ウォーカブルなまちづくりまちづくりを進める。
 代表企業の関電不動産開発の他、京阪ホールディングス(大阪市中央区)、住友商事(枚方市)、竹中土木(東京都江東区)、南海電気鉄道(大阪市中央区)、吉本興業ホールディングス(大阪市中央区)で構成する「夢洲まちづくり提案グループ」が提案した。
 夢洲第2期区域まちづくり方針策定支援業務は日本インシーク(大阪市中央区)が担当。
 ※イメージパースは建通新聞電子版に掲載中

提供:建通新聞社