第6回の「大野市文化会館あり方検討委員会」が8日夜、開催された。事務局は文化会館のあり方と方向性について、これまでの調査結果等を基に、市内の既存施設に最小限必要な軽微な補修や備品の購入を行うとともに、文化活動に対する補助などの支援により、文化芸術の振興に努めることが望まれるとした。
同委員会ではこれまで、まず、老朽化した文化会館に代わる新施設を整備するとした場合について検討。▽現文化会館の建て替え▽駅東公園での新築▽結とぴあ裏駐車場での増築▽図書館横有終公園での増築−のケースで概算事業費を調査したところ、約22〜27億円と判明した。
これを受け、6月議会において、石山志保市長が市の財政状況を考慮し、既存施設を改修する考えを明らかした。
続いて、代替案として結とぴあ多目的ホール改修案を提示。音響設備や照明設備の入れ替え、壁面吸音改修などを行うもので、総事業費は7〜8億円程度が見込まれるとした。しかしながら、現文化会館ホール利用団体の聞き取り調査結果では、約半数の団体が改修した多目的ホールを「利用しない」と回答。また、利用すると回答した団体の中には、既存設備のままで利用するとの声もあり、整備を必要とする利用者は少数になると見込まれる。
そのため、市内の既存施設での最小限必要な軽微な補修や備品の購入という方向性を示すこととなった。
委員からは「現施設での耐震改修は、難しいのか」などの声が挙がっていた。
今後は、年度内に第7回の会合を予定。その中で、委員会としての方向性を定めたい考えだ。