白山市は、白山手取川ユネスコ世界ジオパーク拠点整備事業として、吉野地内にある「吉野工芸の里」のリニューアル整備を計画している。来年度に設計に着手する方針で準備を進めている。
全体計画によると、ジオパークにおけるエリア全域の魅力を集約するため、敷地内に立地する閉館中の「レストランよしの」と産業情報センターを改修し、ビジターセンターと体験学習施設の機能を兼ね備えた新たな拠点として整備する。既存施設の規模は約4100平方メートル。
新施設ではDX技術を活用し、ジオサイトを体感できる仕様とし、市立博物館や石川ルーツ交流館、白山恐竜パーク白峰といったジオパークの魅力発信施設への周遊性を高める狙いだ。吉野工芸の里を中心に活躍した故松本佐一氏の作品展示スペースも整備する。
屋外エリアでは、ジオ構成要素の国天然記念物「御仏供杉」を含む全景が見えやすくなるように敷地のレイアウトを見直す。公衆トイレを移転改築するとともに、大型バスにも対応できるように手狭な駐車場を拡張し、利便性と安全性を向上させる。基本計画はアルスコンサルタンツ。27年度のオープンを目指す。