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北陸工業新聞社
2025/01/09

【福井】北陸新幹線東小浜付近駅着工へ準備/福井県の25年度予算状況/知事談話

 福井県は12月27日、2025年度の政府予算にかかる知事談話と予算状況を、次のとおり取りまとめている。
 ■地方財政計画においては、前年度を上回る一般財源総額が確保された。一方で、今後も人口減少対策や、国土強靱化などの財政需要の増加が見込まれることから、引き続き必要な財源確保を国に求めていく。
 ■北陸新幹線の敦賀・新大阪間について、小浜市(東小浜)附近駅の着工準備や、科学的知見に基づいた情報発信等による沿線地域の理解促進、着工5条件の確認等を行うための予算として、北陸新幹線事業推進調査が14・5億円計上された。一日も早い認可・着工および全線開業に向けて、北陸新幹線(敦賀・新大阪間)の取扱いに関する中間報告(24年12月23日)に基づき、地元関係者等の懸念や不安を払拭するための取り組み、財源確保や費用対効果のあり方等についての検討を早急に進めるよう、政府・与党に求めていく。
 ■道路整備について、福井県への予算配分を強く働きかける。中部縦貫自動車道について、工事課題への対策工事を速やかに進めた上で、工事の安全確保を前提として、県内全線開通の一日も早い実現と、これに必要な予算確保を地元関係者と一体となって国へ強く働きかける。国道8号について、牛ノ谷道路・金津道路、敦賀防災、大谷防災などの強靱化に必要な予算確保を、地元関係者と一体となって国に強く働きかける。国道365号栃ノ木峠道路について、国直轄権限代行による早期事業化を滋賀県や沿線市町とともに国に強く働きかける。福井港丸岡インター連絡道路について、早期開通に必要な予算配分を地元関係者と一体となって国に強く働きかける。
 ■敦賀港について、鞠山南地区の複合一貫輸送ターミナルの岸壁の整備推進や、新技術の活用による港湾機能の強化に必要な予算配分を国に強く働きかける。
 ■近年激甚化・頻発化している災害を踏まえ、九頭竜川水系や、北川水系における直轄河川事業、底喰川などの河川改修や、吉野瀬川ダム、砂防施設の整備について、福井県への予算配分を強く求めていく。
 ■足羽川ダム 補正予算約30億円に引き続き、約182億円の事業費が盛り込まれた。事業費等監理を徹底するとともに、一日も早く完成するよう、ダム本体や水海川導水トンネル工事等の着実な推進を強く働きかける。
 ■九頭竜川上流ダム再生 九頭竜川水系河川整備基本方針の変更に基づき、ダム再生事業の調査検討を進め、速やかに治水機能の強化を図るよう働きかける。
 ■防災・減災、国土強靱化対策の加速 補正予算にて、中部縦貫自動車道に約57億円、足羽川ダムに約30億円、敦賀港に約13億円などの配分があった。道路ネットワークの機能強化、治水対策、港湾の機能強化、橋梁などのインフラ老朽化対策を重点的に推進することにより、県土の強靱化を力強く進めていく。
 ■原子力関係 「もんじゅ」「ふげん」の廃止措置を安全かつ着実に進めるよう、国が責任を持って主体的に取り組むとともに、原子力機構への指導・監督の徹底を求めていく。原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業が111億円計上された。この中には、共創会議の取り組みに活用できる稼働環境整備交付金が含まれている。今後、県と市町において嶺南地域の振興や課題解決を図っていく。
 ■試験研究炉 「もんじゅ」サイトに国が整備する試験研究炉について、詳細設計および推定活断層調査等の経費が16億円計上された。嶺南Eコースト計画や共創会議における重要な取り組みの一つであり、国内外の技術者や研究者が集まる研究開発・人材育成の拠点として、早期の整備を引き続き求めていく。
 ■原子力リサイクルビジネス 廃止措置工事で出た金属を効率的にクリアランス処理する事業に対し、支援制度が創設されることになった。県としては、この制度なども活用し、現在検討を進めている原子力リサイクルビジネスを実現させていく。
 ■地方創生の新展開 石破内閣の重要政策に位置づけられる地方創生を強力に推進するため、「新しい地方経済・生活環境創生交付金」が創設され、補正予算と合わせて、3000億円が計上された。さらなるまちづくりや価値づくり産業の創出、働き方改革やウェルビーイングの向上、全世代の活躍応援などに取り組み、誰もが「安心の居場所」と「活躍の舞台」を持てる「選ばれるふくい」の実現を目指していく。

◎一般財源総額(水準超経費除き)63.8兆円[全国枠]
(前年度比+1.1兆円)
うち地方交付税 19.0兆円[全国枠]
(前年度比+0.3兆円)
うち臨時財政対策債 0兆円[全国枠]
(前年度比△0.5兆円)
◎北陸新幹線事業推進調査 14.50億円
[北陸新幹線敦賀・新大阪間](前年度比+0.15億円)
整備新幹線整備事業費補助
〈うち北陸新幹線(金沢・敦賀間)の事業費〉180億円
[北陸新幹線金沢・敦賀間](前年度比+30億円)
◎道路関係予算(道路整備)1兆6721億円[全国枠]
(前年度比+6億円)
◎港湾整備事業 2456億円[全国枠](前年度比+7億円)
◎治水予算 8600億円[全国枠](前年度比+78億円)
◎足羽川ダム(直轄)(事業費)182.3億円[福井県分]
(前年度比±0億円)
◎九頭竜川上流ダム再生(直轄)(事業費)0.6億円
[福井県分](前年度比△1.4億円)
◎防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策
(事業費)2兆3156億円[全国枠]〈補正〉
(前年度比△404億円)
・中部縦貫自動車道 約57億円
・足羽川ダム 約30億円
・敦賀港 約13億円
・吉野瀬川ダム 約36億円など
◎「もんじゅ」関連経費(安全対策・維持管理、廃炉経費)179億円
[福井県分](前年度比±0億円)
「ふげん」関係経費(安全対策・維持管理・廃炉経費、使用済燃料の搬出準備) 97億円
[福井県分]〈補正+当初〉(前年度比+1億円)

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