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秋田建設工業新聞社
2024/12/26

【秋田】由利本荘市・にかほ市沖の実証事業環境影響評価方法書を公表/秋田県南部沖浮体式洋上風力(同)

 秋田県南部沖浮体式洋上風力合同会社(代表:丸紅株式会社、東京都千代田区大手町1−4−2)は26日、由利本荘市・にかほ市沖の海域で行う(仮称)秋田県南部沖浮体式洋上風力実証事業の環境影響評価方法書を公表した。面積約1,514haに浮体式洋上風力2基を設置するもので、着工は令和10年、運転開始は翌11年を予定している。方法書の縦覧期間は1月31日まで。同月中旬には、にかほ市と由利本荘市で事業に関する説明会を開催する。

 同事業は今年6月、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が進める浮体式洋上風力実証事業(フェーズ2)に係る公募において、低コスト化による海外展開を見据えた事業として採択された。実証を通じて浮体式洋上風力発電に関する技術革新や将来的な導入拡大、低コスト化を図り、一定の条件下のもと、2030年までに国際競争力のあるコスト水準で商用化する技術の確立を目標としている。

 事業の実施区域は、県南部の沖合約22km、水深約400mの海域で、面積は約1,514ha。風力発電の総発電出力は最大34,000kWで、単機出力は12,000〜17,000kWを予定。ブレードは3枚で、海面からのトップまでの高さは240〜280m。水深が深いため、基礎構造は浮体式(セミサブ)を計画。カテナリー方式による係留索を設置し、ドラッグアンカーで海底に固定する。

 係留設備設置工事には10年7月頃に着工。同年12月頃から風力発電機設置、翌11年の4月頃から海底ケーブル敷設工事を実施する予定。試運転は11年7月からを目指し、同年10月頃に実証運転を開始する。風力発電機を保管する基地港は秋田県内で、現時点では未定としている。

 方法書の縦覧と合わせ、1月15日にはにかほ市の総合福祉交流センター「スマイル」、16日には由利本荘市の文化交流館「カダーレ」で説明会を行う予定。

提供/秋田建設工業新聞